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ある日の陽だまりの中、ネコはいつもと同じ場所で寝ていました。
「また枯らしちゃった…。」
そう聞こえる声に、ネコは目をやります。
「早く、おじさんが帰ってきてくれないと、ここのお花、全部枯れちゃうよ…。」
ネコは、椅子の上で、また丸くなりました。
「おじさん、もう帰って来ないのかな…。」
いつも以上に、弱気な女の子に、ネコも少し不安になったのか、「にゃー」と、足早に、女の子に近付きました。
男性のことが、大好きなネコは、帰って来るのを心待ちにしているのです。
「にゃー。」
「ネコさん…。」
「にゃー。」
しばらく、しっとりした時間が流れました。
……ジャリ…。と、その沈黙を破る音が聞こえました。
「…ここで、何をしているんだ?」
「!!!…おじさん!!」
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