第49話 体育祭 選手宣誓
土煙吹き荒れるグラウンドに現れたスポーツ科の猛者たちは、自らの肉体を誇示するため半袖を肩までまくり上げ。お尻が食い込みそうなブルマ姿で鍛え上げられた筋肉をさらけ出す。
その体はムキムキと盛り上がり、ポーズを決めるだけで相手を威嚇する。
対する進学科の女子たちは、見た目こそスポーツ科の女子に筋肉こそ劣るも……
一人一人の美はスポーツ科の肉体美に負けず劣らず美しさを誇る。
女性らしい曲線美
引き締まった腰元
無駄のない足の筋肉はスラっと細長く
肉体美を披露するスポーツ科とは異なる美を追求された美しさを体操服に詰め込んでいる。
「選手宣誓!!!青葉高校体育祭において、正々堂々とルールに則り戦うことをここに誓います。選手代表東堂麗華!文武両道こそが、真なる道です!」
選手宣誓をするために壇上に上がるレイカさんは美しく。
体操服は二つの双丘によって押し上げられ、スポーツ科ではないのに履いているブルマにシャツが収納されていることで、より強調されている。
東堂麗華生徒会長による選手宣誓が行われると3000弱の女子たちから一斉に……
「「「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」」」」」」」」」
雄たけびが上がる。
ここに集まった女子たちの熱気は歴代最高調に盛り上がっていた。
「なぁ、本当にここは高校の体育祭なのか?」
「そうだよ。まぁ僕も若干ビビッてはいるけどね」
男子を先頭にして女子がズラリと並んでいる光景は壮観の一言に尽きる。
学年問わず、今回の目的は男子応援団だと思えば、ビビってしまうのも仕方ないと思ってほしい。
「とりあえず、俺たちは俺たちの仕事をするか」
「そうだね。最初は?」
「卓球だな」
「じゃあ行こうか」
4人は準備があるので自由に動いていいと許可をもらっている。
ただ、俺たちが抜け出すと、なぜか女子の集団も移動を開始し始める。
「なぁ?男子の運動を見に行く女子も多いんじゃなかったか?」
「そのはずなんだけど……はは、凄いね」
どれだけの女子がついてきたのか分からないが、卓球が開催される第一体育館に入って正面へと移動する。
20台ほどの卓球台が並べられる大きな体育館を見渡せる正面を見ようと二階や空きスペースに女子が殺到していた。
「なぁ、これって危なくないか?」
「危ないね。まぁその辺は……」
「静粛に!!!」
セイヤが説明する前に、三年の水泳部部長である水無瀬先輩が現れて拡張機を使って体育館全体に号令をかける。
「我々は体育祭専属風紀員である。第一体育館に入る人数は制限されている。選手たちが優先だ。試合に出ない者はサポーター以外は全て体育館を出ろ!」
サポーターは出場選手の手助けをするため一人だけ選出されているそうだ。
「選手、サポーター以外の者を見つけた場合。そのクラスにマイナスポイントが付けられると思え。クラスからどのような扱いを受けるのか想像はできるだろう」
水無瀬先輩の言葉を聞いて、二階を埋め尽くしていた女子たちが体育館を後にする。
「さぁ、思う存分選手たちを応援してやってくれ!」
カッコ良く体育館内を仕切った水無瀬先輩の号令を聞いて、ヨウヘーが音楽をかける。
その音楽に合わせてハヤトを先頭に踊り始める。
ハヤトも随分と応援ダンスに慣れて、キレッキレのダンスを眼鏡男子が踊っている。
「「「ハッ!!!」」」
三人の声が揃ってポーズを決める。
卓球にはイチカとカホ先輩の姿を見つけたので、視線を送って応援しておいた。
他の女子たちも試合を放置して見ている人もいるが、順調にトーナメントは進んでいるようだ。
ずっとここにいると他の応援に行けないため、一曲か二曲しか応援はできない。
だからこそ、ダンスと歌を交互に行いながら、応援をしていく。
「さぁ、次はどこに行くんだい?」
何故か水無瀬先輩が付いてきた。
そして、一番気になるのは……
「水無瀬先輩……どうして水着なんですか?」
そうなのだ。現れたときも水無瀬先輩は水着を着ていた。
皆が体操服を着ている中で一人競泳水着を着ているのはおかしい。
「うん?水泳部の私が水着を着ているのは当たり前じゃないか?」
むしろ、なんでそんなことを聞くんだと言わんばかりの顔をされた。
相手をするのも疲れるのであきらめた。
次に向かった競技はバレーボールをしている、第二体育館だ。
「よくぞ来てくださいました」
大迫力のロケットオッパイをこれでもかと主張する東堂麗華会長が迎え入れてくれる。
「えっと、お世話になります」
「ふふふ、今日は短パン半袖なんですね……可愛いです」
レイカさんと会うのは夏の合宿以来なので、緊張してしまう。
あのときのキスを思い出して、唇を見てしまう。
「ふふふ。ヨル君。今日は私を応援してくださいね」
会長が胸が当たるぐらいまで近づいてそんな言葉を言ってくる。
他のクラスの殺気が増して体育館の熱気が上昇した。
「僕たちは平等に応援します」
そんな雰囲気を察して、セイヤが横やりを入れてくる。
ただ、バレーボールの試合が始まれば、美しいプロポーションにボールと間違えそうな双丘が弾んで目のやり場に困る!!!
ハヤトが歌っているのに全く入ってこない。
運動神経もよかったのかレイカさん。
三年生のチームは運動部を寄せ付けない勢いでレイカさんがいるチームが勝ち進んでいた。スパイクを打つたびに三つのボールが弾んで惑わされてしまう。
1ーAは、木築さん、最上さん、報上さん、天宮さんが出ていたが、一回戦で負けていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます