第6話 決闘

 

 「おい、今すぐ一条から手を放せ」

俺は、ある時から条件を満たすと使えるようになった

赤くそして、ゆっくりと動く世界の中で廣告の拳を受け止め言った。


「あ、何やってんだてめぇ。死にてぇのか?」


「いや、死にたくないが?」


「はぁ?なめた口きいてるとぶっ殺すぞ」


 俺と廣告クズの間に一触即発の空気が流れる。


 周りの生徒(主に廣告の取り巻き)は俺のことを見て笑っている。どうせEクラスの俺がAクラス最上位の実力を持つあいつにかなうはずないと馬鹿にしているのであろう。


 ああ、むかつく非常に腹が立つ。お前らは何がそれほど面白いのか?

 ただ強いだけの奴に付き従っている狐が、自分の力でもないのに俺を見下している?

 いや別に俺の事を見下すのは構わない。ただ、廣告を含め................

 あいつらはだ。


「はっ、ぶっ殺すだと?できるだけないだろ。お前は力だけの雑魚なのだから

 ?」

 俺は彼らに殺気を放った。

 


 彼らは少しひるんだが、すぐに気を持ち直したのか臨戦態勢になった。


「ん?どうした?いつでもかかってきていいぞ。雑魚なんて何人いても変わらないからな」

 と言って彼らを煽りまくった。

 

すると、「さっきから俺のこと雑魚雑魚言いやがって、ただで済まされると思うなよ。お前は絶対に殺す!」

 と言って俺に攻撃しようとしたが

その時、


「待ちなさい!何の騒ぎですか!」

 と女の先生が俺たちを止めた。


 周りで見ていた傍観者が説明をすると、


「なるほど、では廣告嵐士、大鳥蓮人、あなたたちは決闘を行いなさい」


だあまりにことがうまくいったので笑いそうになってしまった。


しかし、廣告の方はそうでもないようで、

「はぁ、なんでそんなもんしなきゃなんないんだ。俺は今すぐこいつをここで殺したいんだよ。黙ってろ、ばばぁ」

 と先生の言った。


 廣告の鼻に剣先が向けられた、

「なかなか、殊勝な生徒ですね。私に向かってばばぁですって?大鳥君と戦う前に私

 と戦いたいんですか?」

 と言って笑ったが目が全く笑っていない。


 ようやく、廣告がその女教師を見た瞬間、その顔が驚愕に染まりそのあと、恐怖に染まった。


 それもそのはず、なぜなら彼女は日本で最強、世界でも十指に入るといわれる所持者

 だったからだ。


「も、申し訳ありません。ついかっとなってしまって...」

 と廣告は先ほどの態度と打って変わって彼女に何度も頭を下げている。


 彼女に嫌われたが最後、自分だけでなく、会社の経営者である父親にも

迷惑がかかるからなぁ…。

まぁ、つまりそれほどすごい人に、廣告は暴言を吐いたという事だ、

敬語を使っている廣告をみて笑うと、廣告がすごい形相でこちらを見ていた。

その顔はそう................般若みたい。



必死に謝っていた甲斐があったようで彼女には許してもらえたらしい。


と、そこへ職員室から高坂が帰ってきたようでこの惨状を見て呆然としている。

そりゃそうだ、俺だって職員室言って帰ってきたらこの状態とか’’........はぁ?’’

って言いたくなる。


高坂は俺のところに来て

「蓮人、なにがあったんだ?」

といったので俺は今までの出来事を軽く説明した。


すると彼は、

「へぇ、決闘か面白そうだな応援してるぜ!」

と言った。


「俺はまだするかどうかも言ってないんだが?」


「いや、この流れでしないなんてこと蓮人しないだろ?」


「まぁ、確かにそうなんだが。お前に言われるとなんか腹立つ」


「ひでぇな、おい。で決闘では一条をかけて争うのか?」


「まぁ流れ的にそうだろうな」


決闘では何かをかけて戦うことが認められており、もしルールを破った場合、

退学というとても厳しいルールが待っている。


あちらの話も終わったようで、最強の所有者の一角で、なぜかこの学園の胸章をつけている女の人…立花京香たちばなきょうかが俺のことを滅茶苦茶にらんでいる

廣告脳筋を連れてきて、


「明日の昼12時第一競技場で、廣告嵐士と大鳥蓮人の決闘をおこないます。

賭けるものは一条茜の身柄です。この内容でよろしいですね?」


「「はい」」


「では誓いを、」


「「どの様な結果になろうとも、規則を遵守することを我が神器に誓う」」


「よろしい、ではまた明日」

と言い立花さんは去っていった。


廣告もすぐにどこかに行き、野次馬もいなくなったので残ったのは、俺と高坂と一条だけになった。


「ありがとね、大鳥君。でも明日絶対に無理しないでね。負けてもいいからむりだけはしないで」

と彼女は言った。


「大丈夫安心しとけ。無理はしないよ。だるいからな」

と言って笑った


無理はしないよね。







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