第4話 波乱
「あの担任の先生なにもんなんだ?」
と高坂は俺に聞いた。
「さぁ?それは俺も知りたいのだがな」
「あれ、2人とも知らないの?」
と一条が俺たちの方を向いて言った。
「え、一条知ってんのか?」
高坂は驚いた顔をして一条に聞いた。
「うん、少しだけだけど知ってるよ」
と言って一条は先生について教えてくれた。
一条が言うには、神器所有者には強さによるランクがあり、それぞれ下から水位、金位、土位、火位、木位、そして木位の中のTOP5には、5位から玄武、朱雀、白虎
、青龍、そして、麒麟という位が与えられるらしい。それで、あの爺さん先生は、
元朱雀らしい。うん、そりゃ強いわ。
ちなみにある一定の強さまで行くと神器協会から二つ名があたえられる。先生の二つ名は、『剣鬼』らしい。
「あ、悪い俺委員長になったから職員室いかないとだめだったわ」
と言って教室から出て行った。
まぁ、そんな感じで高坂が職員室に2人で話していると廊下が騒がしくなっていた。
そして、クラスの扉が開き、一人の大柄な男子がはいってきたなり、
「おい、Eクラスの雑魚ども俺に従え!光栄だろう?だってEクラスのお前らが、Aクラスである俺の手下になれるのだから。泣いて喜んだっていいぞ」
といって、気持ち悪い笑みを浮かべた。
「おい、一条、誰だあいつ?」
と聞くと、
「彼は、
と答えてくれた。
「ふぅん」
こいつ情報通過ぎねと思ったが、今はそんなこと考えてる場合でもないか、めんどくさいし、と思い直し、寝ることにした。
「ア?そこで寝てるやつ死にてぇのか?まぁいいや、雑魚に構っている時間なんてねぇしな。お?その寝てるクズの前の女子結構可愛いじゃねぇか。おい、そこの女子俺のものにしやる」
と、いった。
「いやに決まってるでしょ」
と、一条はいったが少し声が震えている。
さすがの一条も力が圧倒的に上な奴は怖いらしい。
まぁ、さすがにこの状況で寝られるほど俺も肝が据わっているわけでもないので、起きることにした。
「いやだと、お前に選択肢なんかある訳ねぇだろうが!おとなしく俺についてこい!」と言って一条の腕を引っ張った。
「おい、そこの男!その女を拘束しろ」
と、クラスの男子に言うと、
そいつは、ビビりながら一条の事を拘束した
「いや!やめて、離して!」
といって一条も抵抗しているが、いかんせん体格差がありすぎる。
「よし、じゃあ来い」
と言って一条引きずっていこうとしたが、騒ぎを聞きつけた男子が、
「まて!女の子に乱暴するなんて最悪なやつだな。くらえ
廣告は特に気にした様子もなく、
「こんなもので俺を足止めできるわけないだろ」
といって手から雷を出してその男子を気絶させてしまった。
周りからは、「嘘だろ、あいつBクラスだぞ」という声が聞こえるため
廣告がAクラスの中でもかなり上位のじつりょくをもっているという事が分かった。
ん?俺、なんで助けに行かないかって?負けるからに決まってんじゃん。
(少し力を出すのもめんどくさいし)
そんなこと思っている間にも廣告は一条を連れ出そうとするが、
あまりにも一条が抵抗するので、
「うるせぇ女だな、少しおとなしくしとけ!」
といって、廣告が腕を振り上げ一条を殴ろうとした瞬間、
俺の視界が赤く染まった。
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