第26話
翌日。
「どうせ、萌ちゃんの魔法を使えばすぐに見つかるし、ちょっとデートでもしていこう」
舞と萌はデートをすることにした。
ショッピングセンターをぶらっと回る。
舞は子供服売り場はまりそうなんだけどと言いながら明るい笑顔になっていた。
ぶらぶらしていると、大きな声が聞こえてきた。
声のするほうを見ると、大人が小さい男の子を怒っている。
「なんでゲームばっかりしてんだよ!! 一緒に来てる意味ないだろ!! 何しに来たんだよ!!」
男の子は黙ってお父さんの言うことを聞いていた。
萌は怒鳴られている氣分になった。
「舞ちゃん、怖いね、あの人」
「そう?」
「うん」
怒られるのは好きじゃない。
一日がなんか楽しくなくなるし、涙がとまらなくなる。
何をしていてもうまくいかなくなる。
そう萌は心の中で考えていた。
「私はそうは思わないな」
「あの人はいい父親なんだと思うよ、ちゃんと、自分の子供に人間として接してる、大人に話しているみたいにってゆうかさ、ちゃんと向き合ってるとゆうか、うまく言えないけど、人としてどういう風にあれば良いのかとか、好き勝手してちゃなんでだめなんだとかさ、誰かと一緒に出かけにきてて、ゲームをしているのって違うよね。二人でいるのに一人で遊ぶとか、せっかく出かけたのに家にいるのと一緒じゃん?」
「うん、でもゲームは楽しいからしたくなる」
「そうだね、それもわかる。したいよねゲーム。そうだな……私は怒ってくれる人好きだよ」
「なんで?」
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