第8話
々には認知されていない。限られた人間しか存在を知らないのだ。警察もしかり、一部の警察官は知ってはいるし使える者もいるが一般警察官は魔法の存在も知らないし、魔法の絡んだ事件に対してあまり役にたたないのである。
自分も毛布をかぶり寝ることにした。
朝、雀が鳴いている。
「さむっ」
横に目をやると、少女がすやすやと眠っている。
しかし、この子の母親はどうしたのだろうか……
何かあったのか。
この子のためにも母親を探してあげなければと信也は思った。
朝日がまぶしい。
早朝の澄んだにおいがする。
少女は上体を起こした。
「おはよー」
寝袋から起き出した萌はぐっとのびをした。
その光景がなんともかわいらしかった。
「おはよ」
「お母さん来た?」
「いや、来てないよ」
そっかと言って萌は、遠くを見つめて寂しそうにしていた。
「おじさんの店でご飯食べよっか、それからお母さんを探そう」
萌は信也を見る。
「さがせるの?」
「おじさんに任せなさい」
魔法中年は胸を張って答えた。
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