第15話

それからフィレンツェに行き、ウフィツィ美術館に行って、「ヴィーナスの誕生」だとか、名画をいっぱい観れて、香絵ちゃんも感動していて、夜のえっちも、女の子どうしのえっちなんだけど、他の都市ともまた違って、何かめっちゃ絵画的なえっちになっていた。


そのあとローマに行って、ローマの遺跡やバチカン市国を散策して、夜は、またとっても歴史的な感じのするえっちをした。あくまでも、いつもといっしょで女の子どうしのえっちなんだけど。

ローマはなんとなく奈良のような感じした。同じような、歴史的に重厚な雰囲気。


それから、エーゲ海クルーズに行って、いろんな島々に上陸して、香絵ちゃんとキスして、えっちした。女の子どうしのえっち。

誰にも見られていないような場所に行って、屋外でえっちした。女の子どうしのえっち。

うちは女の子のような体なので、エーゲ海の島々で香絵ちゃんと手をつないで歩いていても、まわりからは女の子どうしの友達のように、きっと見えてるはずだ。

だから、屋外でえっちしてるのをたまたま見られていたとしても、きっと本当に女の子どうしのえっちに見えてるにちがいないって思う。

アテネのパルテノン神殿とかに行って、その日、ヨーロッパ旅行最後の夜も、やっぱり女の子どうしのえっちを香絵ちゃんといっしょにした。歴史的なえっちだなあ~。女の子どうしのえっちだったけど。それもまた良し、みたいな感じ。

それから日本に帰って来た。


香絵ちゃんとヨーロッパ旅行に行って、各都市で、それぞれえっちして過ごしたけど、どこでもみな、女の子どうしのえっちだった。

うちの体は女の子みたいだから、香絵ちゃんとのえっちも、女の子どうしのえっちになってしまう。


実際に香絵ちゃんといっしょにヨーロッパを観て来たから、大学での研究にも、なんとなく説得力も増してきた。実物の絵画や彫刻なども、色々観れたりしたので。


4回生になって、就活もしながら、卒論もまとめていった。

香絵ちゃんとは違う専攻だから、刺激も受けたりしている。知らないこととかも色々教えてもらったりもしている。


ヨーロッパから家に戻ったら、部屋の女の子の霊も、なんとなくめっちゃ喜んでくれてる感じだった。うちは部屋にいても、毎日、芸術に対して、常に高い意識を持とうって気持ちを持ち続けているから、霊の女の子も、うちのことを可愛い愛弟子として愛してくれているのかなって思っている。


高校の近くの伊勢さんの伊勢寺にも行ってみた。お寺の敷地を歩いていたら、なんとなく、ヨーロッパ旅行に行って、うちも色々芸術作品に触れて、高校生の時よりも、ちょっとは成長していると思うから、前よりも伊勢さんに近づけているのかなと、そんなふうに思えるようになってきたみたいだ。

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