第32話 ダンジョン探索ツアーの結果
本日の弓月ダンジョン探索ツアー終了時、三人分のステータスがこちら。
どどん。
六槍大地
レベル:7(+1)
経験値:506/557
HP :48/48
MP :28/44(+4)
筋力 :11
耐久力:12
敏捷力:10(+1)
魔力 :11(+1)
●スキル
【アースヒール】
【マッピング】
【HPアップ(耐久力×4)】
【MPアップ(魔力×4)】
【槍攻撃力アップ(+6)】(Rank up!)
残りスキルポイント:0
小太刀風音
レベル:11(+2)
経験値:2465/3022
HP :48/48(+8)
MP :12/36(+3)
筋力 :12(+1)
耐久力:12(+2)
敏捷力:20(+2)
魔力 :12(+1)
スキル
【短剣攻撃力アップ(+4)】(Rank up!)
【マッピング】
【二刀流】
【気配察知】
【トラップ探知】
【トラップ解除】
【ウィンドスラッシュ】
【アイテムボックス】
【HPアップ(耐久力×4)】
【宝箱ドロップ率2倍】(new!)
残りスキルポイント:0
弓月火垂
レベル:4(+2)
経験値:113/130
HP :32/32(+11)
MP :2/56(+12)
筋力 :7(+2)
耐久力:8(+1)
敏捷力:9(+2)
魔力 :14(+3)
●スキル
【ファイアボルト】
【MPアップ(魔力×4)】
【HPアップ(耐久力×4)】(new!)
【魔力アップ(+1)】(new!)
残りスキルポイント:0
俺は昨日の探索で7レベルに上がったが、今日のレベルアップはなかった。
スキルは順当に攻撃力を上げる【槍攻撃力アップ(+6)】を取得している。
小太刀さんは、俺がバイトに勤しんでいた間もソロでダンジョンに潜っていた分だけ、経験値がモリモリ増えている。
取得スキルは【宝箱ドロップ率2倍】のほかに、やはり【短剣攻撃力アップ】を順当にランクアップしていた。
弓月は積極的に経験値を与えた成果もあり、今日だけで一気に3レベルアップ。
4レベルになった際のスキル取得では【魔力アップ(+1)】を選択して、魔力お化けぶりに拍車をかけていた。
次に収入。
魔石換金分は、三人で等分するとさすがに少ない額になり、手取り8640円止まりとなった。
朝八時頃から夕方の五時頃まで、実働で八時間ぐらいダンジョン探索していたことを考えると、かなり厳しい額である。
もっとも、弓月を入れると一時的に収入が下がることは見えていたので、まあこんなところかとも思うが。
だがそこで倍率ドン。
宝箱から出てきたブロードソードの売却代金で、一人頭4500円のボーナスが入った。
さらにHPポーションも1本手に入れていたので、これを小太刀さんが引き取る分として、俺と弓月には+500円の追加ボーナス。
これは大きい。
おかげで一応それなりの収入額にはなった。
ちなみに、俺が宝箱まわりのスキルに関して小太刀さんを褒めると、小太刀さんはでれでれしながらぐでんぐでんに照れていた。
かわいい。機会あらばどんどん褒めよう。
一方で弓月は、最終的な収入額を見て少し不満そうな顔をしていた。
「命懸けの仕事でこの報酬っすか……。なかなか渋いもんなんすね」
それを聞いた俺と小太刀さんは、笑顔になり、弓月の左右から腕と肩をつかんでがっちりと抑え込んだ。
「え、え、な、何すか二人とも……? 笑顔が怖いっすよ! うちなんか悪いこと言ったっすか!?」
「弓月。お前はやはり、まずは一人でダンジョンに潜るべきだったな。現実を知るべきだった」
「ええ。火垂ちゃん、私たちのダンジョン探索初日の収入額を教えてあげましょうか?」
「な、なんかうち、地雷踏んだっすか!? ごめんなさいっす!」
弓月は涙目になってガタガタ震えていた。
まあ気持ちは分からないでもないけどな。
俺たちは「命懸けの仕事」に、多大な期待をしたくなるものだ。
さておき、そんな冗談なのか本気なのか分からない後輩への教育も終え、俺たちは帰宅の途につく。
自転車置き場までたどり着いたところで、俺は弓月に聞いてみた。
「弓月、今日はどうだった?」
「超楽しかったっす! 六槍先輩や風音さんと一緒だからっていうのが大きいっすけど、うちももっとダンジョン探索したいっすよ!」
後輩はキラキラと目を輝かせて答えてきた。
そりゃあ良かった。
俺は小太刀さんと顔を見合わせて、互いにサムズアップする。
「よし、じゃあ次の予定も決めるか」
「はいっす! あと、うち決めたっす! うちもバイト辞めて、二人と一緒にガチで
「マジで?」
「マジっす!」
「それは俺も嬉しいが……」
バイト先、弓月も主力だっただけに、店長の生気を失った目が想像できるな。
申し訳ないけど、強く生きてほしい。
一店舗で十万分の一を二人引き当てた奇跡が悪いんだ。
「風音さんも、いいっすか?」
「え……? も、もちろんもちろん、大歓迎です。これから賑やかになりますね」
「……元凶のうちが言うのもあれっすけど、心境、複雑そうっすね」
「な、何がかな……?」
「いや、そう言うんならいいっす。どっちもどっちっすね」
弓月はやれやれと肩をすくめた。
何だか分からんが、妙に腹立つなその仕草。
そんなわけで、今日の探索は終了。
三人で一緒に食事をしてから解散となった。
俺はまた五日間のバイトを挟んで、六日後に小太刀さんとランデブー予定。
ちなみにバイトはこの五日間で終了だ。
弓月とは来週の同じ曜日に、また三人でダンジョンに潜ることになった。
さ、あとちょっとで俺も専業
頑張ろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます