まさか⁉︎
大きな仕事を任されることになりそうだ。
ここの会社に就いて初の大仕事だ。
頑張ろう!
そして、あのデザイナーのサキさんについ
に会えるんだなー。
前は、どうしてもオレたちとサキさんの都
合が合わなくて会えずじまいだったもんな。
解散ってなった時もうサキさんとは、会え
ないもんだと思ってたのにな…。
サキさんに会う前に仕事をきちんとおさら
いせねば。
よし‼︎
仕事のおさらいもきちんとできたし準備万
端だ!
本日いよいよ午後一時にサキさんとご対面
だ。
大事な来客なので部長や社長も同席となる。
ドキドキドキドキ。
あと、五分で一時。
つ、ついにサキさんにお会いできる。
サキさんは、情報を全て非公開にしている
から、もしかしたらビルのどこかですれ違
っていたかもしれない。
…でも、きっとオーラが違うんだろうな。
服装とかもオシャレな身なりなんだろう。
すれ違ったら、すぐわかるか。
あー、五分ってこんなになげーのかよ…
ゲームしたりアニメみてるとあっという間
なのになー。
…そろそろ一時だ。
来る…
来る…
コンコン。
ビクッ
きっとサキさんだ。
ドアが開いた。
キィ
⁉︎ ⁉︎ ⁉︎
⁉︎サキさん結構年配の方なんだ。
予想してた人とは、少し違った。
眼鏡かけたおばさん…?
いや、お姉さんとお呼びするべきか…。
ま、品は良さそうだな。
あー、このお方がサキさんかー。
これからうまくいけば一緒に仕事するのか
と思っていたら、そのおばさん…いやお姉
さんは、
「さぁ、サキさんどうぞ」
と言った。
えっ⁉︎
サキさんじゃなかった。
「ありがとうございます」
ん⁉︎
なんか聞き覚えのある優しい声…
サキさんって…
まさかな。
「失礼いたします」
と入って来たのは…
ま、まさかの…
まさか…
まさかの
美崎さん⁉︎
ええぇーっ⁉︎
美崎さんは、オレの顔をみるなりクスッと
笑い、
「びっくりした⁉︎お久しぶり」
とにっこりした。
「えっ…サキさん⁈」
「うん、そうだよ!びっくりでしょ?」
とクスクス笑う美崎さん。
「うん!びっくりってかサキさんは、オレた
ちの服デザインしてたんだよね?」
「うん!」
元気よく返事する美崎さん。
相変わらずかわいいなー…。
なんて思った。
その横でオレたちの会話をポカンと口をひ
らいて聞いていた部長と社長だったが社長
が我に帰り、
「サキさんは、うちの紀田とお知り合いでし
たかぁ。いやー、それはなによりですなぁ。
ワハハ」
と大口をあけて笑った。
その横で部長もニコニコしながらうなずい
た。
そして改めて仕事の話になった。
仕事中は、サキさんと呼んだ方が正しいだ
ろうと思いサキさんと呼ばせていただいた。
…サキさん指輪してないなー…。
仕事中は、外しているのかなー?
同窓会の時結婚説が一番強いってみんな言
ってたんだけどな。
でも、病気説の方じゃなくてよかった。
あー、ここに美崎さんがいるんだ。
おれの目の前に美崎さん…。
思わず仕事ってより私的な感情が…
いかんいかん‼︎
仕事仕事‼︎
ということでこの契約は、うまくまとまり
そうだ。
あー、気難しい人じゃなくて美崎さんでよ
かったわー。
と、一安心した。
部長も社長もこれでもう安心だろうとホッ
と胸を撫で下ろしたのだった。
が‼︎
数日後まさかのことが起きてしまうのだ。
このままじゃ契約破棄だ…
あー…
なんでこんなことに…
続く。
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