うーむ
オレはヲタ芸を披露して以来モテグループ
にランクが上がった。
オタクからのモテ。
正直困惑している。
しかも、美少女と付き合っていると周りの
みんなは思ってる。
…このままでいいんだろうか。
他校の美少女の彼氏がそんな事耳にしたら
悲しむんじゃなかろうか。
美少女は、彼氏になんて言ってるんだろう。
ふと、そんな事が頭をよぎる。
するとちょうど美少女が向こうから歩いて
くるじゃないか!
ベストタイミング‼︎
オレは美少女を引きとめた。
こんなオレが美少女を引き止めるなんてお
こがましいが、今はそんな場合じゃないの
だ。
「あ、美崎さん」
「あ、どうしたの?」
オレたちは、クラスも違うしあまり話さな
いのだけれど思い切って聞いてみることに
した。
「あのさ、やっぱりオレたち交際宣言してち
ゃよくないような気がするんだけど…どう
思う?」
「うーん。周りに嘘つくのちょっと悪いって
思うけど…ま、紀田くんがいやなら全然否
定してもいいよ。わたしとなんか噂された
ら、嫌だもんね」
「いやじゃないけど…」
「キャー、ビックカップルが話してるー」
「えー、写真撮らなきゃ。」
「珍しー‼︎ラッキーな事訪れそー!」
パシャパシャ
…おいおい。
オレたちを見て興奮して騒ぎ立てる方々…
これじゃ落ち着いて話すことができないじ
ゃないか。
「ちょ、こっち来て」
オレは備品室に美少女の手を引いて入った。
せまっ‼︎
こんなに狭いとは思わなかった…
なるべくくっつかないようにオレは壁に手
をついて少しでも隙間を作り美少女に話を
続けた。
「あのさ、彼氏にオレと付き合ってるって噂
が流れついたら迷惑がかかると思って。だ
からそのー」
「えっ?彼氏⁇いないよ」
「は?だって金髪の。この間一緒に歩いてる
の見たんだ。」
「え、金髪?兄ですね。それは」
「兄ー⁉︎」
「シーっ、」
オレは、びっくりして大きな声をあげてし
まった。すると美少女がオレの口の前に美
少女の人差し指を乗せた。
…くちびるにあたる美少女の指。
きれいに磨かれた爪。
そして細長い指。
やべー。
って興奮してる場合じゃない。
美少女の手を握り下におろした。
「ちょ、兄貴なの⁉︎」
「うん。よく彼氏と間違えられるの」
「あー、マジかー。なら大丈夫か。ごめん、
呼び止めて」
「ううん」
じゃあ、備品室から出ようってなり二人で
でると…
「あ、おまえらやっぱ付き合ってたんだなー。
手なんか繋いじゃってー。備品室で何して
たのよー」
とからかわれた…。
あ…さっきシーってされた時下におろして
手離さないまんまだった。
「あ、ごめん」
「ううん。いいよ!」
美少女は、ニッコリした。
あー、マジかわいいんっすけど。
ってか、オレこんな美少女とさっきから何
してんだよ。
現実世界でこんなに女性と関わり合うなん
て夢にも思わなかったなー。
しかもこんな美少女と、オレが…。
なんだかヲタ芸してからオレの人生真逆に
なってないか?
オタクは、オタクでそれなりに楽しかった。
今は今で満喫しているけど…なんか、夢見
てんじゃねーかとたまに思うくらいだ。
だってあの美少女ですよ⁇
付き合ってる噂とかマジありえないっしょ。
これは、なが〜いドッキリか⁉︎
ずーっとドッキリされてんのか?
ってくらいだ。
それにしてもあとどれくらいオレたちは、
付き合ってるフリするんだろうなー。
ってか、美少女はなぜ誰とも付き合わない
んだろう…。
謎の多い美少女だ。
しかも少し不思議ちゃんな気もするし。
なんで誰とも付き合わないか今度聞いてみ
よっかな…。
でも、あんまり調子乗んなって怒られちゃ
うかな…
うーん…
誰かー‼︎
教えてくれー‼︎
これはドッキリかー⁉︎
美少女は、何考えてんだー‼︎
よくわからないまままた一日一日と過ぎて
いく。
それと同時に配信数が伸びていく。
数学が伸びるほどオレの人生が変わりつつ
ある。
しかし、今のオレはそんな事気にしていな
かった。
むしろ美少女が気になって仕方なかったの
でありました。
続く。
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