第2話 委員会活動~生活委員会~
~生活委員会~
「これから、生活委員会の会議を始めます。私は、生活委員会委員長の、
「アーちゃん、硬すぎだよ~。いい?こんな感じでするんだよ」
アーちゃんの自己紹介、重いな~。自己紹介するなら、親しみやすいのが一番だよね。
「では、ハロハロ~。私は生徒会副会長の、如月天音だよ~。生活委員会の副委員長も務めるからみんな~、これからよろしくね~」
「天音さん、少し落ち着いて。みんな戸惑ってるわ」
「よ~し、それじゃ出席確認するよ~。まずは、一年生からね~。A組の人いるかな~」
「あ、は、はい、います」
「よ~し、どんどんいっくよー」
アーちゃんが何か言っているけど、いいや、次に話を進めよ。
「ちょ、天音さん待って、ストップストップ」
点呼していたら、アーちゃんに名簿を取られちゃった。
仕方ない、話を聞いてあげよう。
「なんだい、アーちゃん。私は、アーちゃんのためを思って、会議を進めていたのに」
「天音さん、それは有り難いのだけど、もう少し私の言う事も聞いてね」
「分かったよ~。それじゃ出席確認の続きだよ。えーっと、二年B組からだったね、いるかい?」
何事もなかったかのように、点呼が続いていく。
天音さん、本当に言うこと聞いてくれるのかな?
何だか、心配になってくな。
天音さんって、掴み所がないって聞いていたんだけど確かに、そうかも知れない。
こんな人でも、成績上位者なのだから、信じられないよ。もしかして、今年の生徒会は変人が多いのかな?
「アーちゃん、終わったよー。あとは、頑張ってね~」
「え、ええ。では、活動内容についてのプリントを配ります。それを見ながらの説明になりますので」
「委員長、プリントならもう、配られていますけど?」
「え?そんなはずは…」
確かさっきまで、ここに置いて在ったはず…一体どういう事?
「プリントなら、私が出席確認しながら、ちゃちゃっと配っておいたのだよ!」
まさか、さっき私が考えているうちに…
「ほんと、天音さんの行動には驚かされるわ。では、」
「その前に、いい加減そのキャラやめなよ、アーちゃん。今後もそのままだと、疲れちゃうよ?」
まさか、気付いているなんて……
「そうかもね、じゃあお言葉に甘えて。生活委員会の目標は、『いつも大きく爽やかな挨拶が出来る学校』です。そのため今月は、服装チェック期間になります」
天音さんの言う通り、こんな重い感じで続けるより、明るい方がいいかも知れない。
話す雰囲気を少し少し変えただけで、みんなの雰囲気がこんなにも変わるなんて。
私いつの間に、こんな息苦しくなる話し方していたんだろう。
「この事は、クラスの人たちにも伝えておいて下さいね」
「うんうん。まだ固いけど、最初よりはいい感じだよ、アーちゃん。それじゃあ、私からは言う事は、チェック期間の詳しい事はプリントに書いてあるよ。それを見てくれたまえ」
「委員長、それじゃあ今日の会議は終わりですか?」
「えぇ、もし質問があれば遠慮しないで聞きに来てね。天音さんからは、最後に何か言う事ある?」
「んーっと、そうだね、みんな初めての事もあるだろうから、お互い助け合っていこうね~」
ほんと、天音さんって変わった魅力がある人なのかも。
だからなのかな?いつの間にか、緊張していたことを知らないうちに見抜かれて、今は最初よりリラックスしていられる。
また頑張ろうって、思えるな。
でも、天音さんのキャラってやっぱり、ブレブレで掴み所がないような………
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます