学園ものミステリーを読むことができ、嬉しいです。
はじめは瓜生田さんが探偵役、牟児津さんがトラブルメーカーの助手といった立ち位置でお話が展開されていくのかな?と思いながら読み進めていました。ですが話が進むにつれ牟児津さんによる気付きや推理シーンが見られたので、言動に幼さはあるものの確かな強かさがそこから感じられ、改めて主人公の姿を見つめ直した次第です。
またお話の構成についてですが、1話と4話で起結がしっかりされており、間の捜査シーンは場面場面の展開が理由付けののちに行われていたため、違和感なく読むことができました。真犯人を探す動機や行動の無鉄砲さが主人公のキャラクターに即していて、すんなり捜査シーンに入り込むことができたのはさすがだなと感じました。それにお話の所々で打たれた布石が最後にはキレイに回収されるので、読後感の良い作品だと思いました。
それから読んでいて思ったことですが、情景や場面(特に人物)の描写がつぶさに書かれていたので、牟児津さんの感情的な動作が非常に可愛らしく感じられましたし、かえって緊張感のある場面では相応の気迫を感じさせられました。特に私は生徒指導室のシーンが好きで、それは三度登場するのですが、初めは事件の概要の提示、次が事件解決に至るまでの情報のまとめ、最後が事件解決と、推理小説における大まかな流れがキレイに生徒指導室で行われているので、慌てる牟児津さん、閃いた牟児津さん、見せ場の牟児津さんと、一つの場所でありながらも楽しく読ませていただくことができました。
最後にキャラクターについて、風紀委員や新聞部など、個人的に興味惹かれるキャラクターが幾人かいるのですが、私は特に瓜生田さんが好きです。主人公の話にも繋がるのですが、冤罪体質があると周囲から疑いの目を向けられることになるので、瓜生田さんのような“絶対の味方”がいるのは物語を読むコチラとして心強く安心感があります。今後の展開においてさまざまなことで人に疑われることになる牟児津さんにとって、瓜生田さんはかけがえのない存在ではないかと思うのです。
また続きがあると思うので、そのときを楽しみに待ってます!
作者からの返信
感想ありがとうございます!
構成から演出から、隅々まで見ていただいて本当にありがたいです!
オリジナルはなにぶん初めてなもので、感想をいただけると大変励みになります。これをもとに見せ方やキャラクターの動かし方なども工夫していこうと思います。
最後に改めてありがとうございました!また次話以降もぜひよろしくお願いします!
読ませていただきました。
赤い髪はそういう理由でしたか。
黒板アートですから私は色んな色の薔薇が描かれているだろうと決めつけていたんですね。確認不足でした。
足立はダメですね~
せめて落とし所として、どら焼きをご馳走する、などのムーヴがあれば納得できるんですが。
時園も奢るのに参加するべきでしょう。
これ新聞部は実に中途半端な記事に。足立の名前は出すんですかね?
動機は出せないし、トリックだけを記事にするんですか?
作者からの返信
コメントありがとうございます!
確かにカラフルな薔薇を描くパターンもありますね。イメージで赤色だけとしていましたが、先に明言しておいた方が良かったですね。
足立さんや時園さんは今回のことで、これからは牟児津さんに優しくしてくれることでしょう。牟児津さんはその辺は気にしない人なので、きっと大丈夫です。
新聞部では牟児津さんの容疑が晴れたことと、逆に犯人を突き止めて解決したという記事になります。
事件の詳細よりも、容疑者が一転探偵になったというエンタメ性を喧伝する方向ですね。