クボタさんの魔物図鑑 その97
No.119 モコルガ
魔虫類トリバネテフテフ科
体長1〜1.1m
体重6〜11kg
能力値(野生下での平均値)
『力』480
『魔力』100〜130
『機動力』80〜90
討伐依頼受諾可能最低ランク
G
・ドロップ地方に生息。
・珍しく俺が購入したものであり、なおかつ昆虫マニアが書いたと思しき本、『我が愛しき虫達』を読んでこの魔物の事を知った。
これは※1『バァルーガ』の幼虫であり、毛虫のような姿をしている魔物だ。
その見た目のせいでバァルーガが発見されるまでの間、コイツはバグリュウ科だと勘違いされていたらしい。
ただコイツ毛量が凄いので、リュウと言うよりはタ○リ神みたいだと俺は思う。
しかし……バァルーガはふわふわしている魔物だが、それになる前もふわふわしていたんだな。
まあそれは良いとして。
コイツは主に木の上や地上などで生活している。
ただ飛べるタイプの魔物に狙われるのを防ぐためか、どちらかと言えば地上にいる事が多いようだ。
餌となるものは主に植物の葉だ。
ちなみにコイツ、※2『ハナビグルマ』の種攻撃は体毛のお陰で効かず、※3『ヒノドラ』の噛み付ける位置よりも遥か下をウロウロとしているため、全く気にせず彼等の葉を食す事が可能である。つまりアイツらにとってモコルガは天敵なのだ。
それと、バァルーガのような高い知能をまだコイツは持っていない。なのでバァルーガになった時、もしくはなった後の成長過程にてそれは育まれるのだと推測されている。
と、まあ生態はこのような感じだろうか。
……つまりそんなに変わった魔物ではない。
最後に余談ではあるが、あの本の著者はコイツも育てた事があるようだ。
毒はないようなので、仲間にすると触り放題で最高らしい。しかも丁寧なブラッシングを心がけていたお陰でそこら辺の毛皮を持つ魔物なんかよりも彼のモコルガはふわっふわだったそうだ。
しかし、そのモコルガはバァルーガとなった途端、ドロップ地方へと勝手に里帰りしてしまい、著者は三日三晩泣き続けたんだそうだ。
……そんなんはどうでも良いが、実はこの著者がいたお陰でモコルガは『体毛に身を包んで、そのまま蛹のような状態になる』という事実が判明したらしい。
注釈
※1 バァルーガ 『クボタさんの魔物図鑑 その62』にて紹介
※2 ハナビグルマ 『クボタさんの魔物図鑑 その30』にて紹介
※3 ヒノドラ 『クボタさんの魔物図鑑 その23』にて紹介
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