美鈴
深紅のタイトワンピースを脱がすと、白い健康的な肢体が暗闇に浮かび上がった。
胸や尻は彼女の女性らしさを誇るかのように盛り上がっているにもかかわらず、腰は大きくくびれている。そのくびれに手を沿わせると、張りのある肌は俺の手を押し返すように吸い付き、彼女は長身の身体を捩る。
美鈴は既に濡れている。いつもそうだ。俺と会う前はいつも前戯の必要がないほどに豊かに濡れている。
お互いに一糸纏わぬ姿になり、美鈴の秘部に顔を埋めた。彼女とセックスをするときは、真夏であっても俺も彼女も事前にシャワーを浴びない。1日を過ごして濃厚になった匂いが、互いの本能をどうしようもなく刺激することを知っているからだ。
既に熱く露出している彼女自身を舌先で刺激すると、彼女はより一層強く身体を捩り、シーツを掴んで甘い声を出した。美鈴の匂いと味が濃くなっていく。それらは俺の頭の奥を麻酔でもかけたように霞ませていく。
美鈴はすぐにオーガズムに達した。彼女は俺の頭を持って自分の顔に近づけると、お互いの体液で汚れた俺の唇に自らの唇を重ねてきた。額に汗が滲んでいる。部屋の熱気はまだ抜けていない。貪るように美鈴の口や首を愛撫した。
「早く…」
急かされるまま、俺は美鈴の中に入っていった。美鈴は俺を熱く締め付けてくる。まるで鍵と鍵穴のようだ、といつも思う。彼女の一番奥を一定のリズムでノックする。極めてゆっくりとノックの強さを上げていく。しばらくすると、彼女の奥の奥が揺れ始め、結合部を通して俺に伝わってきた。美鈴は声にならない声を上げ、先ほどよりも深いオーガズムの海へ落ちていった。
深海から戻ってきた美鈴は息も絶え絶えであったが、俺は彼女へのノックをやめなかった。美鈴は何度何度も打ち寄せるオーガズムの波に攫われ、髪は乱れ、身体は夕立に降られたかのように汗にまみれていた。そしてそれは俺も同じだった。
何度目の波であったか、打ち震える彼女の下半身に呼応するように俺は彼女の中で全てを解き放った。美鈴は俺が果てたことで襲いかかってくる雌としての本能的な快楽に耐えている。俺の頭の奥にかかる霞は、その濃さを増していく。
カーテンの隙間から差し込んでいた夕日はいつの間にか月明かりに代わっていた。
全てを出し尽くした俺たちは、抱き合ったまま眠りに落ちていった。
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