間一髪、そして決着

「そこまでだ。」


 そう言いながら彼女に突きつけていたナイフを持っている手を掴み、彼女から引き剥がす。手を壁に叩きつけ、落としたナイフを向こう側へ投げ、突き飛ばし、彼女の元へと向かう。


「春川さん!大丈夫か!?」


「み、弥登君?」


 彼女をパッと見た感じどこも傷つけられてはいないことを確認し、安堵すると同時にスマホを取り出し、彼女に渡す。


「このスマホ使って、警察に電話を。その間の時間は僕が作るよ。だから、春川さんは早く逃げて。」


「でもそんなことをしたら弥登君が!」


「早く!じゃないとあいつがっ、!?」


「お前ええええええええ!!!!!!」


「弥登君!!」


 彼女を説得するために背を向けていた為、気づくのが遅れてしまい逆に押し倒されてしまった。同じ男だとしても体格に差がありすぎてしまい直ぐに組み伏せられる。




「お前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでお前のせいでエエエエエエエエ!!!!!!!!!」


「っ、早く!逃げろ!」


 話すことすら最早、不可能だと思わざるを得ない程の狂気を感じながら、顔に飛んでくる拳を腕で受け止めながら、春川さんへと叫ぶ。


 今、こいつは僕のことしか見ていない、今なら何事もなく逃げれると。そう思いながら彼女へと叫ぶ。彼女は無言のまま起き上がり、少しふらつきながらもと来た道の逆走を始めた。


「死ね!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!殺してやる!お前はぜっったいに絶対に殺してやる!」


「うるさい!そんなに叫ぶと喉を痛めるだろ!」


 無理だと分かっていても話し合いが出来ないか、話しかける。殴られている腕の痛みが限界を迎えようとしてて、危機感が頭の中によぎる。しかし、


「弥登君!」


 直後、そんな言葉と共に吹っ飛ぶストーカー。

 突き飛ばしたのは、逃げたはずの春川だった。


「………あぁ。やっぱり僕を愛してるんだね!これからもずっと、ずっと一緒に」


「音野君!!怪我は!?大丈夫なの!?…………?」


 ストーカーの発言を完全に無視した春川が怪我の心配をしてる様子を見て、目を見張っている。とてつもない怒りで。その場に立ちあ上がり深呼吸をして。


「これ以上、私に近づいて来ないでください!」

「…………え。詩音ちゃん?」

「毎回毎回後ろつけられている人の気持ちがわかるのですか!?更にはは関係無い人まで傷つけて!」


 そして、告げる。


「私は! 

貴方の事は! 一生! 好きになれません!」


 一言。そして息を吐き、酸素を求めて大きく息をするその手は震えていた。


「…………嘘だ、」


「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


「親父!!」


 一瞬、その間に後ろから光る車のライト。目を痛めている間に近づき、顎の下に拳を当てて意識を刈り取る。この間約2秒。


 ストーカーが倒れていくのを後目に僕は、殴られた両手を見て妹に怒られるな……と思うのだった。







 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 話が繋がっていないかもしれません。

 ここがおかしいなと思ったら報告してくれるとありがたいです。


ミコトでした。

熱中症にはお気をつけください。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る