第8話 橋
オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
目の前に木の橋がある。
パパさんがカメラを構え、渡れと言う。
いーや渡らない。
絶対渡らない。
断固拒否します。
だってこれ、隙間から下の川が見えるよ?
チョロチョロとしか水の流れてない小さな川だけどさ。
ヤダよ、怖いもん。
くっちゃ、くっちゃ。
あぁ! しまった!
ササミに釣られて、つい渡ってしまった!
どうしよう、もう戻れない!
この道はもう通れない。
震えが止まらない!
見かねたパパさんが、オレを抱えて渡ってくれた。
いや、降りないよ?
オレはパパさんに必死でしがみついた。
そのまま自宅まで運んでいけ。
帰宅してから、パパさんはずっと、腰を叩いている。
腰への負担が相当あったらしい。
どんまい、パパさん。
そして今日も日が暮れる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます