第211話 道民は「なまら」を使うのか?

 コールセンターを設置するなら北海道が良い、という文章を読んだことがある。

 道民は、いわゆる『日本の標準語』に近い喋りをするから、がその理由だ。


 現在放送中のアニメタイトルに「なまらめんこい」が入ったものがある。

 しかし、私の周囲には「なまら」も「めんこい」も使う人は居ない。


 アニメ『最終兵器彼女』をチラッと観た時は、ヒロインの「だべさ」に驚いた。

 若い子は、まず使わない。


 そういう方言は、道民を表す「記号・アイコン」としてメディアが使うのだろう。

 俳優の大〇洋氏が番組で使っていたらしいが、それも「道民アピール」だろうか。


 私が小学生の時は、下校時に「またね」の意味で「したっけね」を使っていた。

 今はどうなのだろう?

 この言葉も、社会人になってからは、聞かないし使わない。


 推測だが、北海道弁の最たるもの、高頻度で使われる言葉は「投げる」だと思う。

 熟年世代でも使う人は多いかも知れない。

「投げる」→「捨てる」なのだが、母が京都に行った時、現地の店員さんに使ったら、怪訝な顔をされたらしい。


 ちなみに、私は母からその話を聞いてから、「捨てる」の意味での「投げる」を使うのを止めた。

 

 こうして、北海道弁も次第に廃れていくのかも知れない。

 都市圏で就職すると、使う機会が減るのは避けられないだろう。

 

 小学校の頃の、担任の新婚旅行のお土産が、アイヌ語の単語を羅列した木製の貯金箱だった。

 それは、もう手元には無い。

 いつ捨てたのかも、記憶に無い。

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