第201話 記憶に無い

 執筆のネタになりそうなことを思い付いたり、出会ったりすると、スマホにメモして置く。


 ある日、道を歩いていると、小学生らしい男子三人とすれ違った。

 そのうちの一人は、「有袋類の一グループは、六億年前から一億年前に生息」と話していた。


 うーん、受験生か君たちは?

 それとも、今時の小学生はこんなものか?


 とりあえず、その言葉をスマホにメモする。


 すると――いつメモしたのか覚えていない項目が目に入った。


 「とき 前後」と記されている。


 ……私は何を思って、これを打ち込んだのだろう?

 いつか思い出すかも知れないと思い、そのままにしている。

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