第149話 2023夏クールアニメの感想(1)
●【大雪海のカイナ】
二話「
ようやく、世界の状況が明かされる。
主人公カイナは上層の『天幕』の、唯一残った村に住んでいる。
リリハ姫の住む軌道樹の麓の『
村の数少ない住人の老人たちは、カイナに姫を故郷に送り届けるように言う。
村の唯一の若者への思いやりだろう。
カイナが二度と帰らないことを悟り、村の命を繋ぐために送り出す。
彼を送り出す老人たちの言葉が泣ける。
誰も「帰っておいで」とは言わない。
カイナは、村の希望だから。
下層での戦いに巻き込まれても、カイナが生き残る可能性があるから。
この村に居ては、未来は無い。
カイナの強さと優しさを老人たちは知っている。
下層の国で、人々の中で、カイナが生き続けることを信じている。
それが老いた者たちの願いと祈り。
祈りは、常に美しい。
はい、二話も面白かったです。
映像の美しさには、目を瞠ります。
CGキャラも、不自然なく動いています。
ただし、ポニテの動きはまだ改良の余地がありそうです。
髪がなびくとかの表現も。
CGは、着物の袖が翻る表現も難しいんでしたっけ。
キャラの色彩が淡のと、CGでも背景と違和感なく溶け込んでいます。
タイトルロゴからして、子どもでも観られるファンタジーっぽいし。
一話を見た時は、絶望感が無いと思ったけれど、この世界観ならこれで良いのかも知れません。
同じ深夜枠で放送していた『逃がし屋』さんアニメ。
一度だけ観ましたが、色彩と動きが「いかにも」だった記憶があります。
ひょっとして、CGキャラは濃い色彩とは相性が悪いんでしょうか。
とにかく、三話にも期待です。
ただ二話の『サナギのスープ』だけはウエッ。
下層に行くので、虫はもう出ないとは思いますが。
●【蒼穹のファフナー THE BEYOND】
一話「蒼穹作戦」を視聴。
『EXODUS』の続編です。
観てビックリ。
潔いほど、初心者を突き放しています。
つーか、前作を観てた私でも訳わからん。
詳細は二話以降、ってことですね。
まあ、劇場先行のファン向けアイテムなので仕方なしか。
でも、数年が経過しているらしく、美和ちゃんなんて他キャラが彼女の名を呼ばなきゃ分らんかったよ。
最初の戦闘に出て来た人外男子連中も、見分けが付きづらい。
テレビEDITIONらしいのですが、『名前のテロップぐらい入れてくれ』と思いました。
あとは、ジークフリードシステム担当の剣司先輩……恰幅が良くなりました。
まあ、リアリティがあって良いかと。
でも、目鼻から流血シーンが痛コワすぎる。
キツイなあ……。
大流血より、こういう方がリアルです。
「誰かが生きるために、誰かが犠牲になる」
敵の言葉だけれど、深い。
今作のテーマはこれか?
●【風の谷のナウシカ】
今期観てるテレビアニメは、上記二本だけです。
時間も無いし。
なので、同時期に放送した『ナウシカ』の感想も。
『カイナ』と比べると、映像の古さは否めません。
けれど、作画と音楽のシンクロ具合はそれを補って余りある。
メーヴェの浮遊感とスピード感は、今も色褪せていません。
好きなキャラは、クシャナとクワトロと、ラステルのお母さん。
大人になって観たら、クワトロが好きになった。
ラステルのお母さんは、短い出番の中に娘への愛情が伺えます。
苦手なのはオババさま。
クライマックスでの泣きの演技が、ちと大袈裟なので。
『カイナ』の老人たちの押さえた演技を推します。
これも時代的なものでしょうか。
『カイナ』を検索すると、関連ワードで『ナウシカ』が出て来るけど、こうして両者を見比べたら「そんなに似てないよな?」と思えました。
映画のラストの声優さんのテロップ。
キャラ名でなく、『風の谷』『ペジテ』『トルメキア』と国名の後に列挙されるのが良かったです。
キャラが『物語の一部』な感じでセンスを感じるけど。今じゃ無理かな?
ナウシカは原作も読みましたが、テトが……なので苦手です。
ああいうのは、勘弁して下さい。
と言う訳で、今回はこれまで。
次回に続きます。
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