第122話 マルコ・ポーロの冒険

 ハイビジョン特集で数回分を放送していたので、何話分かの感想を書きます。



●『じゅうたんに秘めた恋』。

 

 マルコと、絨毯を織る少女の淡い恋が描かれます。

 しかし、実写部分がマズイ。

 イラクの村の結婚式の様子が映ったけど、「嫁入り後は、休む暇も無く一生働く」的なナレーションが。

 

 当時のまま改竄せずに放送してくれるのは有難いが、一生働くのは事実だったとしても、もっと何か言いよう(書きよう)があっただろうと思う。

 これでOKが出たことに驚く。

 1979年放送だったらしいが、当時でコレか……。


 ドキュメンタリーとは言え、最後の働きづめナレーションは不要でしょう。

 まあ、当時の考え方の記録と思っても、釈然としません。

 何か、日本人の『上から目線』を感じてしまいました。

 


●『まぼろしの騎士チャンパドゥー』

 

 実写部分では、モンゴルの乗馬サッカー的な競技も放送。

 球の代わりが……うわぁ……

 アニメ部分のそれは、黒彩色で誤魔化していた。

 さすがにヤバいとの制作現場の判断でしょう。


 まぼろしの騎士役は、神谷明さんでしたか。

 最初は、誰だか分からなかった。

 途中から、あの独特の声質が垣間聞こえて判別できました。

 しかし、CVがテロップで流れるのは主要キャラだけ。

 端役を演じた方の名前も知りたかった。

 それも、重要な記録なんですよ。

 あの声優さんがこんな役をやってた、と知るのも楽しかったりするので。

 


●『宝石と陰謀の島』

 

 とある国で、王様暗殺を強要されるマルコ。

 パレードで輿に乗った王様に向けて弓を射る。

 心臓に命中し、喜ぶ暗殺犯一味。

 そこに現れる王様……と云うか、王様のハリボテ。

 マルコの矢が貫いたのは、ハリボテだった!

 そのハリボテは真っ二つに割れ、中から本物の王様が!


 おいおいおいおい!

 つまり、家臣たちが『王様入りハリボテ』を犯人たちの所に運んで来たのか!?

 パレードで輿に乗ってるのは人形だと思ったけど、中に本物が居るとは!

 お年を召した王様は、ハリボテの中で座った姿勢で耐えてたのか!

 これギャグ回だろ、絶対!


 ハリボテが真っ二つ、で金田一シリーズの『獄門島』を思い出しましたけどね。

 


 えー、放送では、念願のコカチン姫を見られました。

 姫様、凛として美しい。

 声も大人っぽい。

 史実では25歳で崩御されたようなので、この当時で22歳ぐらいか?

 今なら、こういうキャスティングはしないかも知れない。

 姫が『姫』として描かれているのが良かった。

 ちょっとお茶目で、占い師のバアさんに騙されるのも御愛嬌。


 

 エンディングテロップには『協力・イラク政府』『協力・アフガニスタン政府』が入ってました。

 歴史の記録としても、貴重な作品です。

 こういう作品を散逸させたのは、大チョンボです。

 

 視聴者の録画提供で、ようやく陽の目を見るとはヒドイ。

 『プリンプリン物語』や『太陽の子エステバン』も、やらかしてますよね?

 この局は、どうなってんだ。

 子供番組と思って軽く見てたのか?

 何か腹立つな!



 という所で、今回は終わりです。

 お読みいただき、ありがとうございます。

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