第94話 時代劇が好きっ!

 時代劇が好きである。


 前にも書いたけれど、時代劇における初恋の人は『暗闇仕留人』の糸井貢さま。

 演ずるは石坂浩二氏で、小学生の頃の再放送で惚れてしまった。

 何かの雑誌では『哀愁の蘭学者』と紹介されていたのも覚えている。

 

 一時期、やたら必殺シリーズが再放送されており(今もBSで再放送中)、仕事人の殺し技を息を呑んで観ていた。

 各最終回の散り際にもジ~ン(;O;)

 

 念仏の鉄の最期なんて忘れられない。

 この『新・必殺仕置人』の最終回が至高とされるのも納得だ。

 阪神の元監督が仕置人グループ『とらの会』の元締め役で出演。

 一度だけバットで悪人を殴ったシーンで、現役時代のホームラン映像が挟まれた時はポカーン。

 後に「元阪神だから『とらの会』」と知った。

 昔のスタッフの卓越したセンスに脱帽するしかない。



 今は、時代劇が少なくなってしまった。

 母は中国ドラマにハマっているが、確かに面白い。

 衣装も派手だし、『大奥』的なテイストも宜しい。

 長髪男子も出て来るし。

 ただし、血生臭いシーンはカットしているのだろう。

 台詞に「りょ●●刑」が出て来たが、さすがに母には説明できなかった。

 上記の台詞は、グロ苦手な方は絶対に検索してはいけません、念の為。

 トラウマになります、絶対ダメですよ。



 私の小説でも、主人公の武器が刀の作品が二つある。

 時代劇の影響もあるだろうけど、通販好きだった亡き祖父が購入した模造刀が家にあるからだ。

 額縁に入っていて、太刀と刀の刃、唾が数種類、投げナイフ?みたいな小刀、よく分からないがかんざしみたいな何かが並んでいる。

 柄が無いし、組み立ては不可能だろうが、眺めていると何となく……主人公たちの動きを想像できる。

 つーか、自分がこれを持って構えたら――

 そう考えると、執筆の役には立っている。


 何分の一サイズかは分からないが、高さ八十センチぐらいの黒いミロのヴィーナスもある。

 祖父は何を考えて、これを購入したのか?

 デッサンの役には立つだろうが、これをデッサンした家人は一人もいない。

 ヴィーナスは、仏間のカラーボックスの横に、ひっそりと佇んでいる。

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