第8話

「じゃ、行ってくるね!」


「おう、いってらっしゃい」


「行ってきますのチューはいいのか?」


「変な事言わないでお兄!馬鹿じゃないの!?」


 夏希は顔を真っ赤にして走り去ってしまう。


「俺も行ってくるぜ、何か必要なものがありゃ連絡してくれ」


「わかった、気をつけて」


 翌日は何ごとも無かったかの様に接してくれた2人に感謝だ。


「さて、今日も頑張るか!」


 そういつもの様に家事を始めようとした時だ。


『アイテムボックスが満杯です、整理して下さい』


 …………ん?


 おかしいな、確かアイテムは夏希に送ったしボックスには余裕はあったはず。


 ステータス画面を確認してみる。


名前 藤原公平

Lv4

所持金 15309534569700円

【スキル】

器用Lv1、解体術Lv2

【エクストラスキル】

偽神の加護Lv1、暴神の加護Lv1、浄神の加護Lv1、瞬神の加護Lv1、魔神の加護Lv1、守神の加護Lv1、運神の加護Lv1、育神の加護Lv1

【ユニークスキル】

なし

【アイテムボックス】

ナイフ、布袋、下級骸片【鶏】、神骸【偽】、神骸【暴】、神骸【浄】、神骸【瞬】、神骸【魔】、神骸【守】、神骸【運】、神骸【育】









「………………………………………は?」









 何だこれ。

 バグったのか全く見知らぬアイテムだらけ。

 名前も本名に変わっている。


 だが、それよりも……


「金が……すげぇ……」


 これだけあれば毎日叙○苑焼肉寿司食い放題……って、なんかスキルもやばいことになっている。


 更に何かメッセージが来ている。


『アイテムボックスが一杯だった為、エクストラアイテム2つをロストしました。残り1アイテム:第634塔3階層(ロストまで2時間01分15秒)第634塔100階層(ロストまで245時間48分01秒)※エクストラアイテムは元所有者しか再取得出来ません』


 確かエクストラアイテムはエクストラスキルを得る為のものだったはず。

 この偽神うんぬんってやつだろう。


 1つは3階層にあるのか、そこなら俺でも行けそうだな……


 いやそれよりこれが本当かも怪しい、何かの違いの可能性は十分ありえる。


 それに目立つ行動はするなと言われている。


 だが、もしこれが本当ならそれを失うことはあまりにも勿体無い。


 なんとなくだが多夏哉達は金を受け取りはしない。

 未知の力があれば両親を生き返らせることだって……恩返しだって出来るかもしれない。


 それなら。


……すまん2人共、少しだけ出掛けてくる。

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