番外編 嬉野翡翠の独白

 えーと、推しと同じ会社で働くことになりました。なんならもう一緒に働いてます。

 これまでフリーWebライターやってて、どうしようもないクライアントには何人も会ってきたんだけど、一番いいクライアントがグリーンライトで。そこの仕事受けてて、私にみっちり指導してくれたのが和泉豊さん。つまり、私の推しなんだよね。

 和泉さんはいつも優しく教えてくれて、でもダメなところはきっちり指摘してくれて。いいところは絶対に褒めてくれたのも嬉しかった。他のどの仕事相手よりもありがたい人だったので、私は密かに和泉さんのことを推すようになった。

 推しって言っても二種類あると思うんだけど。あわよくば推しと恋愛したいタイプと、推しをただ見ていたくて、推しがいい人とくっついたら諸手を上げて喜ぶタイプと。私は後の方なんだよね。

 まあ和泉さんの私生活そこまで知らないけど、この間始めてリモートで顔合わせた時は、思ってた通りの優しそうな人だった。直接褒めてもらえた時は嬉しすぎて決まり切ったお礼の言葉しか返せなかった。

 これから和泉さんにまた色々教えてもらいながら仕事になるよって上の人に言われて、やった!! と思ってしまった。

 運がよければまた和泉さんと顔を合わせての仕事もあるかなあ、褒めてもらえるように頑張ろうっと!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る