番外編 和束ハルの独白
あの娘ではだめだった。霊としてまだまだ力不足だった上に、融合したら主導権を持っていかれた。
やはり、材料としてはあの怨霊が適切だ。あの怨霊をなんとかして手に入れたい。そして融合した上で、私が主導権を握る。
孕むことも孕ませることもできなかった者同士、仲良くしようじゃないか。そして、私にすべてをぐちゃぐちゃにする力をくれ。
それが、孕むことも孕ませることもできないと侮蔑され続けて、何も為すことなく流行り病で死んだ私が、この世に為すべきことなんだ。
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