第6話―ツインテール―
長いかみ。それを右に左にと同じようにまとめる。
アツヒメは風でゆれ動いているツインテールにあっている。かわいらしくて。
「ねぇ、ズイって……わたしのこと好きなの?」
「えっ、それはすきだけど。うん」
そろそろ五時になろうとする道を歩きながらのこと。家と家のあいだにと、はさまれた道。
すなおにアツヒメのことをそう言うと、むねのうちがあつくなるし早くなる。
「じゃあ、約束」
「やくそく?」
「そう。ズイとは恋人でいるの、ずっとね。
だから約束のあかし。ゆびきり」
「うん。わかったよアツヒメ!ずっと……
いっしょにいよう。これからも」
手をまるめてグーの形にすると小指をぼくのあご下にさしむける。ぼくも小指を前にしてアツヒメの小指をはなさないよう、大事に、そっと、ゆっくり、
にぎるのだった。
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