第3話―えいきょう―
学校では、なかのいいだけを思わせるフリをしないとならない。まわりから恋人と認識され広まることは、そうほう不利益しかない。
けどそれはクラスメートたちの目がない場所なら別。
小さいころに遊んでいた公園でよってベンチに腰をおろす。
そのかくし通さないといけないのも振るまう意味はない。
「ねぇ次のシチュエーションをきぼう!やりたいのは壁ドン!ねぇ、しようよ」
「……ウソだろ、ほんきなのか」
しょうきとは思えない。
なにかのきき間違いだろうともう一度きいてみると壁ドンだった。
かのじょが口にするシチュエーションというのは少女マンガのシーンをさしている。
まだ好きなシーンを現実にやることも限度ある。内心やりたくないのとはずかしさが頂点に達する。
「恋人なら当然でしょう?」
「本物ならね。かりそめ恋人じゃハードルが高すぎではないかな
「やだ!付き合ってよ。恋人ごっこしてくれる約束をほごしないと約束していたじゃない」
それを突きつけられたら言葉がつまる。
たしかにそう口約束した。でも限度はあるんだと返そうとしたが、やっぱりやめた。
れいせいになれば六年生がするには問題ないのでは。たかだか壁ドンだから、付き合っていいか。
そう深く考えていなかった。その結果がキバとなってくることを後になって後悔することになるとは当時は考えもしなかった。
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