中3編 放課後部長の集まり
平野『田中さーん学期末どうだった?』
田中『1学期中間テストよりは少し良かったけどレベルの低い良かったね笑』
平野『マジかー中間の方が良く無かったよぉー。』
『テストどころじゃ無かった。』
田中『何があった?平野よ』
平野『あのねー後輩の原ちゃん知ってる?その原ちゃんから告られた。で付き合った。』
田中『原ちゃん家近いもん。原ちゃんなんて呼んだこと無いけど。』
平野『えっ田中さん家あの辺なのマジかぁー田中さんと勉強したいけど行けないわ。』
田中『関係無いだろ、家の近さ。』
平野『でも最近原ちゃんと別れたのよーだって何かあんま話しててもつまらないから振ったのよ。そしたら原ちゃんから連絡が来て大変なんだよ。』
田中『大変?羨ましいけどな、原ちゃん可愛いじゃん』
平野『いやそれがさ、メールメッチャ来るのよ。返信しないとまた来るのよ。別れた今もそこそこの頻度でメール来るから、学校来ることすらシンドイ……』(一昔前までLINEは存在しなかった。そう言う時代のお話です。)
田中『メール?俺パソコンも携帯もまだ無いから、正直無縁なんだよなー』
田中は携帯電話でメールのやり取りをする事にとても憧れを持っていたが高校に入ってから使う事が許されるのが田中家のルールであった。
それにメールをしているのもクラスの半分以下ぐらいだと思っている。
平野『田中さんマジで?携帯無いの?パソコンは?』
田中『パソコンはあるけど親が仕事で使ってるだけだから触る事ない…』
平野『そっかぁー田中さん携帯持ったらアドレス教えてよ!!』
田中『うんまぁー高校入ってからだと思うから当分先の話だけどね。』
平野『あっ先生来た。部長集めて何するのかなぁー』
先生『では今から少し説明をします。』
先生から夏の大会の意気込みを掲示板に張り出したいと言う話がされた。各部活1週間後の月曜日に提出をするとの事だった。
また各部活ユニホームの写真をつけたいから写真撮影に放課後行きます。とも言っていた。
また余計な仕事が増えたと思って嫌だった。
先生『それではお願いします。』
教室からみんなが出て行く、僕と平野はダラダラとしていた。
田中『面倒だよなこれそんな事に時間使えんってそもそも誰がバレー部応援してくれんだよ。』
平野『野球部は応援来てくれる人いるよ。』
原ちゃん『たいすけ先輩!!』
田中『おい原ちゃん呼んでるぞ』
平野『いや…これ終わるまで待ってたのかよ。もう怖いよ俺。』
田中『しょうがないから行くしか無いだろ。それにここでしっかり話せば終わるだろきっと。』
原ちゃん『たいすけ先輩少しだけ話してもいいですか?』
平野『田中さん先行ってて下駄箱で待ってて!!』
田中『はいりょーかい!!』
原ちゃんは目で田中を邪魔者扱いして、田中は下駄箱に向かおうと教室を出る。原ちゃんの後ろに、2人知らない女の子が居た。何となく平野が、気まずそうな雰囲気になったのを感じた。平野が助けて欲しそうにも思ったが、田中の関わる事でも無いとも思った。平野あいつ何かやったのかなぁーとも思った。
平野『どうぞ』
5分ぐらい経った。平野が下駄箱に来る。
平野『スッキリしたぁーーー。俺、告白されたら好きじゃなくてもとりあえず付き合うって言うスタイルなんだけど、どうもそれじゃダメだったみたい』
田中『何となく向こうの意見がわかる気がする。付き合うイコール好きと言う判断だったんだな多分』
平野『そうなのよぉ〜、田中さん流石。でも付き合ってみないと分からないからさ色々。』
田中『まぁーそれはお前がモテるからそう言う行動が出来てるって事だよな笑』
田中は鼻で笑った。平野に対して、羨ましさとウザいと言う2つの感情があった。
平野『田中さんも何だかんだモテるでしょ?』
田中『いや告白された事無いけどな笑』
そう切り返してた。田中を見て平野は一切申し訳無さそうな顔をせずに笑った。裏表の無い、いいやつだと思った。今回の事で田中は好き同士が付き合う訳じゃ無い事が何となく分かった。
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