第8話 昼休み
昼休み中、教室に残る生徒は30人中8人程度である。みんなグラウンドで遊ぶか、他のクラスの友達のところに遊びに行く。(遊びに行っているかは知らないが、)
田中はいつも昼休み中は、本気の昼寝をしている。
グラウンドから聞こえる遊ぶ声、誰かが小説をめくる音、窓から入る風、
そんな音を感じながら寝るのが幸せで心地が良かった。
大沢は昼休憩に陸上部の友達とお話をしているようで、いつも居ない。
でも何故か横の席から物音が聞こえてくる。
ノートに何か書いている。
誰か気になり、机に伏せた腕の隙間からチラ見する。あぁー高美さんだこの斜めに降りてきてる髪型、匂いも高美さんだ。こんな手小さいんだ。
思考が巡って落ち着かない。
そもそも名前で呼んだことがない。何て呼んで良いかわからない。いつもは大沢が間にいるからうまく話せてるだけだ。
それに3人でいる時間は田中が好きと言う態度や気持ちを出すと居心地の悪い環境になると思った。
そもそも付き合うって何するんだろうとか、
思春期特有のエロい思考にもなった。
僕といて楽しいのか。
楽しませれるのか。
何話そう。
考えれば考えるほど田中には高嶺の花に見えてきた。
田中は、いろいろ考えていたが50センチぐらいの距離で
感じる高美さんの存在に嬉しくなった。
もっと2人きりの時間を過ごしたいと思った。
毎日昼休みが来るのが楽しみになっていた。
何かちょっと青春ぽいなぁ〜
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