第6話放課後

 西岡『田中さっきは、ありがとう!!

 高美もありがとな…助かったよ給食委員やってもらって』


 田中『いやこちらこそ、早く決めれてよかったよ。』


 高美『ゆいが凄く部活行きたそうな顔してたから頑張っちゃった。』(ゆいとは、大沢の名前である)


 大沢『だろうと思った。いつもそんな積極的じゃ無いのに1番に手を挙げたから、ビックリしたよ。』


 高美『でも誰と一緒になるか不安だったけど田中君でよかった。優しそうだし、頼りにしてるね。』


 田中は、メチャクチャテンションが上がっていた。

 高美さんに優しそうだと、頼りにしていると言われた。他の誰に言われるより嬉しかった。

 そして田中は、思った。この子、天使じゃん、


 田中『うん、できる限り頑張るよ。』

『部活遅れちゃうから行くねバイバイ!』


 そして田中は、ある事にも気づいた。

 高美さんと面と向かって上手く話せない、目がうまく見れない、どこか猫をかぶって接してしまうと感じた。そう思い足速にその場から去った。


 高美『私も帰るね!!』


 そうして大沢、西岡、高美もそれぞれの放課後に向かった。


 

 田中は、体育館に着く。すぐに着替え扉を開ける。

 まだ練習が始まっていなくて一安心していた。

 バレーボール部は3年生の鈴木が1人、2年生が7人と言う状態だったので田中も試合には出ていた。

 ポジションはレフトでスパイクを打つので中々目立つのだが、顧問の先生に毎日のように怒られていたので、自信を持ってやっているわけでは無かった。

 扉の音がする。顧問が来たようだ。


 キャプテン鈴木『こんちは、お願いします。』

 

 一気に空気がピリつく、顧問は、自分を囲んだ部員との間にある空気を手の甲で払って、何も話さずに

 練習しろと手で伝えパイプ椅子に座った。


 これに似た日々が中学1年に1年間あった。


 こうしていつもの練習メニューをこなし田中の中2の初日が終わった。


天使に会うとすぐ地獄。。

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