ウクライナ戦争での魔導戦に対する一考察

@owata_1942

第1話

かつて文永・弘安の役において元軍を殲滅した事例は世界史的に見ても、魔導戦の成功例の最たるものであった。

太平洋戦争においてもルーズベルトを呪殺したばかりか、台風を招来し2度にわたって米第3艦隊に打撃を与えるに至ったのは魔導戦によるものであった。

しかし、これらが戦局の大勢に影響を及ぼさなかったことをもって、戦後の日本では魔導戦無用論が台頭した。読者の方々も、多くは魔導戦と聞いてファンタジーの話であると思われるだろう。

自衛隊ですら、近年に至るまで魔導戦に対しては等閑に付していたのである。

しかし、今次のウクライナ戦争ではアゾフ大隊を始めとするウクライナ側が大規模な魔導戦を展開しており、これは開戦後1週間もせずに首都が陥落するだろうと言われたウクライナ軍善戦の要因の一つとなっている。


https://www.reddit.com/r/conspiracy_commons/comments/ubxjp4/azov_nazis_in_the_ukrainian_national_guard/

ペルン神像を建立するアゾフ大隊メンバー。しかしこの神像がデコイか本尊かは不明である。


https://twitter.com/nexta_tv/status/1530836561109164032?s=20&t=jypML37e46SAApAPrZo_cw

一方これは、ロシア軍のための生贄の儀式とされる映像である。

この映像が事実であるとするなら、ロシア軍もようやく魔導戦の意義に注目し始めたようだが、少数民族にこの重大な役目を任せなければいけないところに認識の遅れが見える。

本来ならば、ロシアもウクライナと同様に、言語学・考古学・文学あるいは神智学等の知識を動員して祭祀階級の養成に努めていて然るべきところである。

ウクライナ軍の魔導戦の実態はいまだ明らかになっていない部分が多いが、ペルン神を信仰している事実から、古アーリア人の信仰に範を取っていることは明らかであり、同様に牛を儀礼に用いている可能性は高い。

興味深いのは、このテュルク系と思しきシャーマンも牛を犠牲にしていることである。つまりこの戦争の帰趨は、両軍への牛の供給量の多寡によって決定されるといっても過言ではないのである。

このことから、魔導戦遂行のための資源を自給できることは国防上非常に重大な意義があることであって、日本ももって他山の石とすべきであると感じる。

日本での供犠の代表としては諏訪大社の御頭祭が挙げられる。幸いこの儀式に使用される鹿は日本に多数生息しているが、問題はこれを狩猟するハンターが年々減少し、しかも高齢化が進んでいることである。

このため、有事の際には鹿の円滑な供給を欠く恐れがあり、最悪の場合、天然記念物である奈良の鹿を使用することを考慮に入れるべきである。この場合、諏訪大社と春日大社との間で調整が必要になることは言うまでもない。

要するに、いざという時になって慌てなくて良い制度を平時から構築しておくことが重要である。そのために求められるのは、日本国民一人一人の国防に対する意識である。

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