変わら無かった
甘えてたんだ、ずっと…寛也の優しさがあまりのも大きくて、忘れてた。前までは毎日がこうだったんだ…現実に戻される、終わりが見えない現状に。いじめられてた少年少女達が、天国に行きたいんじゃなくて、今ある地獄から抜け出したいと思うのはよくわかる。でも私は死なない、寛也がいるから。寛也が私の天国、幸せ。寛也さえいれば私はなんでもいい。
地べたに寝そべっていた私は、土埃を落とし立ち上がった。
「帰ろ…」
新居 タワマン
「寛也…?寛也…?あれいないの?メッセージ…山本さんとご飯…?」そっか、バチが当たったんだ、西島なんかに媚び売ったから。自業自得、仕方なかったんだ。
「寛也…会いたいよ…」
それから私は、寛也に(ごめんね)とメッセージを送った。何度も泣いて叫んで、疲れて寝てを繰り返した。ボッーと外を眺めていると玄関から寛也の声が聞こえた。
「ただいま!玲?!玲?!いるの?いるなら返事して。ごめんね、俺何かしたなら謝る。自分自身じゃ分からない。ごめん」
現在 午後十一時
「玲…ごめんね一人にして…」俺はどうして店長に手を引かれて言った霧嶋さんを止めなかったんだろうと、後悔ばかりが募って仕方ない。
「私もごめんなさい。尋也との約束破ったし、でもこんなこと、誰も予想できないよ。尋也も私も悪くないと思う。」霧嶋さんはそう言ってくれたけれど、俺は怒りが込み上げてきた。どうにかして、西島を追い詰めてやる。
「尋也…復習するなら私もやるからね。一人で全然やろうとしないで、私もいるから。」
霧嶋さんは俺の手を握り俺の目をじっと見つめた。それから二人は作戦を考えながら夜を過ごした。
吐息をたべる 泥零 @deizero
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。吐息をたべるの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます