晩食

「ねぇ、隅田くん…終わったあと、予定ある?」山本さんが何故か、俺に言いよっているように見えた。

「いゃ、特には無いですが、どうしたんですが?」

「色々相談したいことがあって、ご飯でもどう?」これは、どうなんだろうか。一様霧嶋さんと付き合っているし、同棲もしてる。しかし、いつもお世話になってるし、霧嶋さんが帰ってくるのは夜の九時頃だ。なんとも言えない。

「大丈夫だよ、そんな遅くならないし、八時にはお店閉まっちゃうから。少しご飯ぐらい…」

「分かりました…9時前には解散で」霧嶋さんにメッセージは残しておこう。

 俺は二つの後悔と失敗をする。

 午後七時

「後よろしくお願いします。お疲れ様でした。」

「隅田くん、この後は一旦帰ってお店で合流しましょ。」どうやら、お店を予約してくれたみたいだった、個室の焼肉屋らしい。あまりお金かからないところが良かった、と思いつつも、一度OKしてしまった手前断るのは胸が痛い。

「分かりました。俺も着替えてから行きます」

 新居 タワマン

「疲れた…玲は帰ってきてるわけないか。寂しいな、玲に会いたい。朝あったけど。シャワー浴びて準備していかないと。」

 大手焼肉店

(いらっしゃいませ、ご予約の方でしょうか?)

「あっ、はい。予約で山本で入ってると思います。」

(二名様の山本様ですね、お連れ様は先にいていらっしゃいますので、ご案内致します。)定員さんは席まで案内してくれた。

「隅田くん、早かったね」

「山本さんも先に来てたんですね、」山本さんの私服はなんだか奇抜に見えた。と言っても柄物や派手柄と言ったことではなく、体のラインが出るような服で、主婦が来るのだろうかと思わせる服装だった。

「取り敢えず、頼もうか。何飲む?」

「あ、すみません。烏龍茶で」

「じゃ、私は梅茶にしようかな」

「今日は車なんですか?」バイト先はいつも自転車で来ていた山本さん。お酒は好きだと言っていたから、てっきりお酒を飲むのかと思った。

「あっ、そうなの車の方がいいかなって思って。お肉とかこっちで頼んじゃっていい?」

「あっ、はい大丈夫です。珍しいですね」

 俺と、山本さんは何気ない会話と相談をしていた。数分後、頼んだ料理が来て、晩食を楽しでいた。

「それでね、お前が悪いーの一点張りでさ、本土臭いわよね。」

「あっ…はい。」なんだろう、さっきから頭がもうろうとして、瞼が重い…今何時だ、霧嶋さんの家に帰らなきゃ…霧嶋さんの。

 俺は、フラフラになり寝てしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る