お得セット

薬局

「初めて見たけど、こんなに種類あるんだね。どれがいいのか分かんない。」コンドームと言っても、色形様々で値段も大きく違う。世のカップルは、こんなことでもイチャイチャするのか。でも、理由は分からなくもない。コンビニにも売ってはいるが、買った人は見たことはない、深夜帯ならあるのかな。

「たくさん入ってるの…たくさん…たくさん…」霧嶋さんは必要より量で考えてるんだ。霧嶋さんらしいと言えばらしい。それにしても、かなり真剣に見てるな。

「あった、お得セット。三箱入り!」

「玲!そんな多いき声で言っちゃダメだよ、皆にバレちゃうよ。」霧嶋さんが成人してるとはいえ、年の差はある。周りの視線はいいものじゃない。

「あっ、ごめんね。静かにする」小声で言っていて、口元に手を当てて言っていても、霧嶋さんの声はよく聞こえる。霧嶋さんの声だけ聞いていたい。

「俺、買ってくるよ。」

「いいの?ありがとう」

 箱を手に持って、俺はレジに行った。

 新居 タワマン

「嬉しそうだね」霧嶋さんは箱を大事そうに抱えてスキップしていた。

「えへへ、これがあれば寛也たくさんしてくれる。寛也と繋がれる」そんな笑顔でそいうことを言われると、俺も我慢が出来なくなる。

 霧嶋さんを寝室に連れて俺は押し倒した。抑えきれない、感情が沸騰したお湯のように湧いて出る。

「玲、ごめん。もう、我慢できない」

「いいよ、たくさんして…」

 俺は、霧嶋さんを壊したくてたまらなくなった。霧嶋さんが潰れてしまいそうなくらい、抱きしめて、噛み付いてキスをした。乱れて、乱れてどうしようもない。霧嶋さんの汗さえも、愛液さえも愛おしい。どこにも行かないで、閉じ込めてしまいたい。

「玲、好きで好きでしょうがないよ」

「寛也…私もだよ」

 一箱終わる寸前で俺は築いた。

「あれ?![#「?!」は縦中横]今何時だ…」

 時計は3時を指していた。

「もう、3時!寝なきゃ、玲今日はもうおしまい。早く寝よ」霧嶋さんは口をつぼめて、俯いていた。

「やーだー、まだやるの。寛也だってまだ立ってるよ。ヤルの!」霧嶋さんが駄々を捏ねてる。可愛いけど、明日のことを考えて寝るのはしょうがない。

「わがまま言う子は、もうしません」霧嶋さんは、ハッとした顔で俺を見る。

「それはもっとヤダ。いい子にする。」内容はあれだけど、幼児見たいで可愛い。

 俺たちは、手を繋いで静かに寝た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る