真実
「早く、早く。」
霧嶋さんは俺を手招きしながら家へ呼んだ。ドアを開けると広い玄関に長い廊下があった。家は生活感がなく割かしシンプルな家だった、霧嶋さんは二階に上がり俺を待っていた。
二階に上がるといくつかドアがあって、その内の七枚のドアに絵が描かれていた。よく分からないが何かの意味がありそうな形をしていた。
霧嶋さんのドアには、ナイフとフォーク?真ん中には人?ハエ?なんとも独特な絵だった。
「何してるの?早く。」
部屋に入ると童話で見るような可愛らしい部屋だった。したる所にお菓子や飲み物。何故か冷蔵庫まであった。霧嶋さんがよく食べるのは知っていたが、食に関しての設備が異常だった。
「やっぱり自分の部屋って落ち着くね」言葉も出ない。こんな大きな家にこの設備、どうして霧嶋さんは家を出て俺の家に来たがるのか…
「玲、なんか俺、圧倒的してばっかりで、言葉が出ないよ。」
「まぁ、そうだよね。とりあえずゆっくりして」
霧嶋さんはクローゼットからスーツケースを出して服や色んなものを詰めだした。
午後8時
のんびりとした時間が達、二人で過ごしていた。でも、霧嶋さんに対しての疑問や聞きたいことは変わらず残っていた。
「ねぇ、玲。全部教えてよ。俺このまま玲と行くのは少し不安だよ」
霧嶋さんは少し考えるように下を向いたが、意を決し多様に、話し出した。
「ごめんね、言おう、言おうって思ってるうちに色々あり過ぎたよね。全部話す。二年前、
尋也にあって尋也にもう一度会いたいって思った。でも、私は性行為が辞められなくなってた。色んな人と寝て家を転々としてた。その内水商売の様にお金を貰ったりして生活しだした。ファミレスであった不良は、細川工私の元彼。でも、私が性行為が辞められないって、知ってからはつけまわすようにやなった、工は浮気性もあって別れたのはかなり前だけど、時より『ヤラせろ』って来る。尋也の事知ったから、もう関わってこないと思う。今日あった、男の人は円堂輝己。同居人というより、家出少女を狙って強姦してた。私はヤルことに抵抗がなかったのもあって、少しの間暮らしてた。」出てくる人皆霧嶋さんの弱みに漬け込んで、誘ったり暮らしてたのか。
「なんで、皆んな俺の名前知ってたの?」細川も円堂も俺の名前にかなり反応してた。
「それは、私が尋也の話をいつもしてのからかも、他の異性の話をされていた気に食わなくてみんな印象強いのかも。後は尋也を見つけたら縁を切るって散々言ってた。だから、尋也には迷惑かけないつもりだった。ごめんなさい。」
「話をまとめるようだけど、玲は、二年の間色んな男と寝泊まりしてて、お金を稼いでたってこと?」
「うん…」
「それから、俺の名前を皆知ってたのは、玲がよく話してたから。」
「うん…」モヤモヤしてた気持ちが晴れるように、少し気が楽になった。でも、色んな男と体の関係を持っていたことは少し悲しかった。
「一緒にいられる?」俺は少し霧嶋さんから目を逸らした。このまま、霧嶋さんとの生活を考えるに、問題なくってことは無いだろう。何かのきっかけでまた、霧嶋さんが他の男と関係を持たないという保証もない。
霧嶋さんは少し泣きそうになりながら、慌ててクローゼットのタンスから札束を出てきた。
「ねぇ、どうしたら一緒にいてくれます。お金なら沢山あります。他の男との関係も全部経つし、尋也さんだけしかヤラないから。ちゃんとバイトしてお金も貯めるし、体売ってお金作らないから。尋也さんといたいです。嘘もつかないし、お行儀よくする。」
霧嶋さんは札束の中泣きうずくまっていた。札束がどれだけの人を相手にしたのか分からないぐらいの量をものがだっていた。そして、霧嶋さんがどれだけ、俺を探して苦しんで来たのかも霧嶋さんの溢れる涙から想像できるだろう。
「ごめんね、玲泣かせるつもりは無かった。ただ、少し考えちゃったんだ、玲が他の男ヤッテいる所を。だから、泣かないで。一緒に住もね?」
俺は霧嶋さんを抱えてベッドに寝かせた。霧嶋さんは俺を誘うようにして、俺の腰に手を回した…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます