第2話

「くそぉ!」

 村井巡査は思い切りゴミ箱を蹴った。

「そう、当たり散らさないで下さい。ジャスティスのお陰で、早期解決できたんですから」

 笹山巡査は、散らばったゴミを拾いながら、村井巡査を宥めようとする。

「なにが、ジャスティスだ。人質をとった男は肋骨粉砕骨折。人質の子になにもなかったが、下手すりゃ刺されてたぞ!」

「まあまあ、結果オーライですよ」

「けっ。俺にしてみれば、正義の味方気取りの偽善者野郎だ!」

 再び、村井巡査はゴミ箱を蹴るのだった。

「あーあ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る