第175話
最近、何だかみんなの様子がおかしい。
僕と一定の距離を置いている気がするのは気のせいだろうか?
今まで、毎日のように一緒に寝ていた梨美も週一回だけお願いしてくるようになったり、一緒に寝るときも絡みつくようにして寝ていたのに今では頭を撫でてとだけしか言わなくなった。
梨美は何かを我慢するように辛そうな顔をしていた。
エリ―も僕の身の回りのお世話を最近は自分でさせてくれるようになった。
僕の体調が完全回復した後でも一切身の回りの事をさせてくれない程の過保護ぶりだったし、他の恋人がいないちょっとした時間があれば、ネコのように甘えてきて啄むようなキスから、舌をねじ込ませるような所謂ディープキスも隙あらばしてきた。
壁ドンシチュエーションで無理あり唇を奪って欲しいだとか、物のように扱って欲しいだとか、胸を強引に揉んで欲しいとか色々お願い事をされたりしたがそれもない。
すると言ってもバードキスのような短い物ばかり。
アリシアも僕に対して気を使っているように見える。
子供のように甘えてくるアリシアの頭を撫でたり、頬にキスをしたりと色々していたがそれも最近は無い。
母さんも僕の事をまるで赤子のように扱ってことあるごとに抱きしめてキスをしたり、頬ずりをしたりしていたが、それも今は落ち着いて、前のような距離感になっている。
他の恋人も同じように僕に甘えたり、エッチなことをしたりする回数が格段に減っていた。
何か知らず知らずの内に悪いことをしてしまっただろうか?そう思って思い返してみるけれどまったくと言っていい程、思いつくことが無いのである。
出来るだけ恋人たちの要望には応えていたつもりだし、恋人たちも喜んでくれていたはずなんだけれど…。
もしかして、表面上では笑っていたけれど本心では実はこうじゃないって不満が溜まってしまったのか?
このことが原因で破局とかに成ったら………そう思っただけで気持ち悪さが胸から湧き上がって思わず蹲りそうになる。
数分経って早めに解決しなければという決意を固める。
それと同時に、梨美、母さん、それと他の恋人たちに僕がこの世界の住人ではないことを言わなければ。
思い立ったら、すぐに行動しないと。
まず、話し合いの場を設けてどうして最近、僕との関りを避けているのかを恋人たちから聞かないと。
関係を改善するためにはまず話し合いからしないと意味が無いと僕は思う。
もしかしたら僕の勘違いの可能性もあるから。
それで、その問題が解決したら僕は自分の秘密をみんなに明かしたいってそう思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます