第159話
みんなからの謝罪を受け取り、僕からも謝ってその件はおしまいになった。
「青様、お仕事の方は今回のドラマを終わらせたら当分お休みすることにしましょう。それからは徐々に鳴らす形に…」
「大丈夫ですよ、今まで通りで…」
「ダメに決っています。次、青様が倒れたら私は自分を許すことが出来ずに自殺を図ると思います」
「其れこそダメですよ!?わ、分かりましたから。当分の間はお仕事しません」
「蒼ちゃん、私からもお願い。蒼ちゃんはまだ子供だし男の子なんだよ?お仕事なんて本当はしなくてもいいの。子供とか関係なくこれから先、一切仕事なんてしなくても私が養って見せるから」
「そうです、祖師谷様。あなた様が配信活動をしてくれたおかげで私は祖師谷様と出会うことが出来ましたけれど、祖師谷様が倒れてしまうのならしない方が良いと私は思います。大丈夫です金銭面での心配は全くしなくても良いですから」
「祖師谷様がお仕事なさると言うのなら、私は全力で止めさせていただきます。私の体、すべてを使って….ね?」
母さん、アリシア、エリーが僕の事を絶対に仕事なんかさせないとそう言葉だけでなく目でも伝えてくる。
今回は僕が何を言っても、やっても折れてくれないだろうからなぁ。
「分かりました。一か月だけ休止をさせてもらうね。これからはセーブをしつつ活動するから活動を辞めるのは許して欲しい」
「…まぁそんなところが妥当ですね」
「あぁ、でもその前に一回だけ配信させて。生ライブの振り返り配信をしたいから。それに多分、みんな心配してるでしょ?」
ライブ後日には枠を取るって言っていたのにtritterでは音沙汰が無いし、救急車が会場に来ていたところを目撃した人も多いから心配の声がたくさん届いているだろう。
まだスマホ開いていないけれど。
「そうですね、事務所の方から体調不良ということは呟いておきましたので、一旦落ち着いていますが、心配の声は今でも数えきれないほど来ていますね」
だよなぁ…退院したら生放送をして事情を説明してから、お休みを頂くことにしよう。
ここで、一旦仕事の話はおしまいにしてみんなの方を見る。
この話はあとでもできるけれど、今はみんなに話さなければいけないことが沢山あると思うから。
一番重要な話と言えば、みんなと約束していたあの話だよなぁ。
本当はライブを大成功させた勢いそのまま告白も大成功を収めるつもりでいたのだけれど、結果としては僕がその前に倒れてしまったためにこんな風になって仕舞ったけれど、きっと今でもみんなは僕の告白を待っているだろうから言わなければ。
だって、みんなの事が大好きなんだから。
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