第153話

 文化祭が終わり、みんなに告白する件を伝え終わった今日この頃。


 ドラマも佳境を迎えて、生ライブの練習もかなり進んでいて毎日が順風満帆だ。


 忙しすぎて最近疲れが出ているけれどここを頑張ったら一休みできるだろうから、それまではノンストップで行きたいと思う。


 さて、今日は一緒にドラマに出ている美優と一緒にドラマの番宣も兼ねてのバラエティー番組へと出るためにテレビ局へと来ていた。


 他の芸能人さんたちに挨拶は済ませ、後は番組が始まるまで待機の時間だ。


「あー、なんか緊張する」

「青お兄ちゃんでも緊張ってするんだ」

「そりゃするよ。ニュースとかで僕の話題が取り上げられたってことは事務所を通して知ってるけれど、こうして僕自身がテレビ番組に出るのって初めてのことだし」

「なるほど。じゃあ、芸能界の先輩としてしっかりサポートするから任せてね」

「うん、ありがと美優」

「えへへ」


 美優とそのまま他愛もない話をしつつ、出番を待っているとついにその時が来た。


「本番でーす。美優さん、青さん、準備のほうお願いします」



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 今日僕らが出る番組は、今人気の女優の人や人気の人を招いて普段している事とか趣味を掘り下げるというトークバラエティ番組に呼ばれていて、出演時間はなんと一時間丸々貰ってしまっているみたいだ。


 最初、芸人さんたちが今日来るゲストさんは誰なのかを当てる大喜利のようなものをしてから僕たちが呼ばれることに成る。


「はい、というわけでですね、今日はいま世界的に見ても有名でありあらゆる面において格好良い青君と今、ドラマに引っ張りだこの美優さんに来てもらいました」


 司会の人に呼ばれて僕たちを迎えてくれたので、席へと着いて、自己紹介を始める。


「初めまして、配信者の青です。今日は少し緊張していますが頑張ります」

「こんにちわー、木下美優です。本日はよろしくお願いしまーす」

「いやー、いつも配信で見てる青君とまさか会えるなんて思わなかったわー。青君以上に緊張してまうわー」

「わ、私たちが緊張してどうすんねん。ば、ば、ば、番組回らんくなるやろ」

「お前が一番緊張してんねん」


 芸人さんたちが僕たちを優しく受け入れてくれたので、恙なく番組は進行していく。


「青君はどうしてそんなに格好いいんや?何か特別なことしてはりますん?肌とかえぐい綺麗ですやん」

「肌のお手入れとかは、特別なことはしていませんね。どこにでもに売っているスキンケア商品を使っています」

「後でそれ教えてな。番組で言ったら放送日には青君の影響力が強すぎて売り切れるから」

「お前、がめつすぎるやろ」


 芸人さんたちのボケとツッコミに笑いつつ、楽しく番組が続いていきいつの間にか緊張もなくなっていた。

 

 やっぱり本職の芸人さんたちのトークって凄いんだなと感じた。


 そして、最後になりここで番組の番宣に移る。


「九月から始まる、ドラマ『ある日、ボロボロな少年を拾った』に私たち二人が出演します」

「涙あり、笑いもあり、心苦しくもなりますが優しく、心温まるドラマになっているので是非見てください。よろしくお願いします!!」

「絶対見るわ、というかうちらの番組より視聴率取れると思うわ」

「……なんも言い返せんくなるからやめろや」


 最後、芸能人さんたちが綺麗に笑いで締めてくれてトーク番組の撮影が終わった。


 とても貴重な経験をさせてもらった。


 最初は、あまりに緊張していたからかあんまり喋れなかったけれど芸人さんたちや美優ちゃんに救われたな。


 次出るときはもっとうまくやりたい。


 


 



 


 


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