第122話
「世の女性はみんな、SMを望んでいるんですよ!!」
「理恵さん落ち着いて。分かりました、撮りますから」
バレンタインが終わってすぐ、ホワイトデーの準備を始めたわけで、今は事務所に来ているわけだけれども、僕は理恵さんにSMを説かれている。
tiritterのアンケート機能で、どんなシチュエーションだと興奮する?とか嬉しいとかアンケートを取った結果、SMがなんと甘やかし系と僅差まで迫る大躍進を見せた。
結果的には甘やかし系が勝ったけれど。
このアンケートはホワイトデーのお返しであるシチュエーションボイスを撮るためのアンケートなのだけれど、予想以上のSMの大躍進で今は二つ撮るかどうかという採択をしている。
あくまで僕的な観点からいうと、痛いの嫌だし、叩かれるのもあんまり好きじゃないから例え、ボイスだとしても嫌だという主張。
理恵さんは、青様が叩かれることはないので、世の女性たちをそっと嬲ってあげてほしいという主張。
まぁ、ここまで理恵さんが熱く語ってくれているのでするけれど、本当にいいのかなって感じ。
ちなみに、アンケート後にSMってぼくがS?それともMと呟くと、98%がSだと言っていたので理恵さんの主張は的外れでは全然なかった。
「分かりました、それじゃあSMも撮りましょう」
「青様ならわかってくれると思っていました」
「あ、それと料理配信本番で、僕がメイド服を着るっていうのは……」
「その話詳しく!!」
理恵さんが興奮したように僕に迫ってきたので落ち着かせる。
アリシア邸で起こった話を理恵さんにそのまま伝えると、「エリーさん、グッジョブです」と言っていたので、僕は本番、メイド服か執事服を着ることとなった。
メイド服などはアリシアたちがわざわざこの時のためだけに最高級のものを取り揃えてくれると言っていた。
別にいいといったんだけれど、「これは祖師谷様のためでもあり、私たちのためでもあるのですっ!!」と強く言われてしまったため、何も言うことはできなかった。
「これで、大体の話はまとまったので、シチュエーションボイスはできませんけれどASMRをしてしまいましょう」
「分かりました、スタジオは取ってあるのでご自由にどうぞ。スタッフの人は外へと避難しているので」
避難って。
まぁ、確かに僕がASMRをすれば倒れちゃったり興奮しちゃったりするひとがいるっていうことは理解しているけれども。
スタジオに移動してから、さっそくASMRの動画撮影を行う。
「みんなー、聞こえてるかな?」
ASMR撮影は順調に行われて、一時間半程度のものが取り終えることができたので撮影を止める。
また、編集の人は大変だと思うけれど……ファイト!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます