第62話
「それじゃあ、始めますね」
「よろしくお願いします」
さて、いよいよ本番だ。
「みんなー、こんばんわー」
『こんばんわ?』
『あれ?青君が青君じゃない!?』
『青君?』
初手で僕の Vの姿を見せてみんなの反応を見る。
「僕の新しい体なんだけれど、どうかな?」
『すっごく可愛い』
『リアルの青君もいいけれど、こっちの青君もいい』
『とっても綺麗だよ。いくらあげればいいかな?』
『銀行の口座を教えてくれると助かる』
反応は好評のようでみんな喜んでくれているみたいで良かった。
「配信の半分はこの体でして、残り半分はいつもの僕でするからよろしくね」
『了解です』
『分かりました』
「それで、みんなはもう知っているだろうと思うけれど僕はEachStepに所属することになったよー!!企業に所属したからって今までと変わらないからこれからも一生懸命頑張っていくから応援してほしいな」
『うん!!』
『これからも押し続けるね』
「ありがと。でもまだいろいろとあるよ。それは.............」
そこで配信画面をきりかえてもらって
「僕のメンバーシップを解禁しようかなって思います。Superchatも」
『まじ!?』
『これでやっと貢ぐことが出来るんだね』
「次の配信にはもうできるようになってるから僕のメンバーになりたい!って人とかいれば入って欲しいな。いろいろ特典準備しようかなって思ってるから。例えばメンバー限定の配信とか僕の写真とかね?」
『絶対に入ります』
『楽しみにしています』
「さて、ここら辺で告知は終わりにして、いつもの配信を始めようかな。あ、でもせっかくスタジオ借りたしみんなと一緒になにかしたいかな」
そこでいつもの生身の体に戻って、広いスタジオを映す。
「いつものようにゲームとかしてみよっか?いつもとは違う画角で。真横とかすごく一緒にゲームしている感じしないかな?」
ソファに座ってカメラを持っているスタッフさんにも一緒に動いてもらって隣から映してもらう。
『これ、しゅごい‼!』
『青君と一緒にげーむしゅる!!』
『私達って恋人だったんだね。いつ結婚しよっか』
「それとも他の遊びでもする?ここには結構なんでもあるし」
このスタジオにはある程度なんでもできるように揃っていているので、視聴者のみんなに問いかけてみる。
『いつものようにゲームがいいなぁ。恋人の角度で』
『青君が運動している姿とか見たいかも』
『青君と雑談したい』
いろいろと意見があったけれどさっきしたように真横でゲームをしてほしいというコメントが多かったのでそれにする。
いつものように参加型のもの大戦闘をしてみる。
少しは強くなったんじゃないかと思ったけれどやはりリスナーは強くてぼこぼこにされてしまったけれど、僕をわからせさせられているのを真横で見るのが凄く良いらしく凄い速さでコメントが流れていった。
「さて、ここら辺で勘弁してやりますか」
『青君負けてるのに。可愛い』
『お姉さんたちが何度だって分からせてあげるからね?』
『強がっている青君可愛い』
「うるさいし。いいもん。今度は絶対に負けないから」
その後もぼこぼこにされて心が折れかけているところで最後のコーナーに移る。
「さて、さっきのことは忘れて次にいきます」
『www』
『あんなにぼこぼこにされたは簡単に忘れなれないよ?』
「そんなこと知りません。じゃあ最後に歌ってみたいなって思います」
『おぉ!!』
『まじか。青君の生歌』
「曲は恥ずかしいけれどラブソングを歌います。聞き苦しいかもしれないけれど頑張ります」
『マジか!!』
『替えのパンツ持って来なきゃ』
「それでは聞いてください、曲名は『あなたへ』です」
そこからは歌を恥ずかしいけれど画面の前にいるリスナーの事を想像して頑張って歌った。
スタジオにいるスタッフの人たちはリハーサルの段階で号泣してくれてたりはぁはぁと何か興奮したりしていた。
そのため、スタッフは全員耳栓をして僕の歌を聞かないようにしている。
歌を歌い終わって、コメントを見てみると一切何故か動いていなかった。
「えっと、みんな?」
リスナーに向けて喋ってみるけれど反応はなくスタッフさんに故障なんじゃないかと聞こうとしていると.............
『しゅごい。あおきゅん』
『だいしゅき』
ぽつぽつとコメント欄が動き出してそしてありえない速度でコメントが流れていく。
どのコメントも絶賛のようで興奮のあまり誤字をしてしまっているものも多数ある。
早すぎて正確には読めないけれど。
「みんな、ありがとう。これからも僕の事を応援してくれるかな?」
『はい』
『死ぬまであなたと共に』
肯定のコメントが濁流のように流れていく。
「じゃあ、今日はこれでおしまい。みんなこれからもよろしくね」
『はい!!』
『やだぁー行かないで!!』
『青様ー!!』
引き止める声も多数あったけれど、心を殺して配信を終了する。
完全に終了したことを再確認してスタッフの皆さんの方へと向き直る
「皆さんありがとうございました」
「こちらこそありがとうです。青様。お疲れさまでした」
「ありがとうございます」
最後に皆さんと一緒に握手をして、家に帰った。
その日の配信の影響は凄く、翌日まで影響して学校が突如休校になったり会社が一日休みになったりと一部大きく社会的機能が低下し、後に名前を残す事件となった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます