第41話
文化祭も無事終わり、朝寝ぼけながら、リビングに行くと.......
「そ、蒼ちゃん。が、学校の先生から電話」
「え?うん」
なんだろう、なにかあったっけ?
もしかして、僕なにかしてしまったのだろうか
『もしもし、祖師谷君?』
「はい、祖師谷蒼ですけれど」
『はっ!電話越しでも格好いい.....じゃ、なくて。あのね。少し面倒なことになったみたいなの』
「面倒なこと?」
『確認なんだけれど、あなたって.....配信者の青君かしら?」
「.....え?ど、どうしてそれを?」
『やっぱり、あの噂は本当だったのね』
詳しく話を聞くと、文化祭で沢山の来場者が来ることになって、そのうちの誰かが僕の写真をネットにアップロードしたみたいだ。
そこから、広がるのは容易く、あっという間に僕が青だという噂が流れ始めているらしく、今、学校前には青のファンかただ男を見たい女性が沢山来ているらしい。
さらに、今まで気づいていない生徒まで僕が青だということに気づきお祭り騒ぎらしい。
『えーっと、ね。祖師谷君。今日はそのことで全校集会をすることになってね。今、あなたは多分学校に来れないと思うから、登校時間を少し遅らせてこれないかしら?それと、校長先生とのお話もしなくちゃならなくて』
「すいません。僕のせいで大変なことになってしまって」
『そんなことないよ。私たち全員が祖師谷君が学校に来てくれてるだけで本当にうれしいし、最高なんだから。もう眼の保養ができるし、えっちなことにも寛容な男性何ていないんだから。逆に今から学校行かないってほうが困っちゃうよ』
「あ、ありがとうございます」
早口すぎるよ。
『じゃ、じゃあ。また後でね。あ、お義母さんに変わってくれる?』
「はい」
お義母さんの呼び方が変なような気がするけれど、まぁいいか。
母さんは、木下先生は少し話してから電話を切る。
「蒼ちゃん、またすごいことになってるね」
「そうみたいだね」
「おはよー、お兄ちゃん」
まだ、眠いのかぼぉーっとしながらリビングに梨美がやってくる。
「おはよ、梨美」
「うん」
そのまま僕に抱き着いてくる。
「なにかあったの?」
「それがね.......」
今朝の電話について梨美に話す。
「まぁ、しょうがないよ。ばれちゃったらどうしようもないし。だけれど.......」
さっきまで眠そうだったのはどこへやら、殺意に満ちた目に早変わりしている。
「私のお兄ちゃんに近づくのは許せないなぁ。お兄ちゃんも最大限気を付けてね?」
「う、うん」
梨美の機嫌をとりつつ、学校へ行く準備を進めた。
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