第20話
「はーい、みんな久しぶりー」
三日ぶりくらいには配信をつける。
待機画面には二十万とか表示されていてバグか何かかと思ったけれど、爆速で流れていくコメントを見ると実感が持てる.........様な気がする。
『寂しかったよぉー』
『青君が配信してくれなくて、死ぬかと思った』
『いっぱいアーカイブ見直した。見直しすぎて、日常の一部となってたわ』
「みんな、ごめんねー。最近少しだけ忙しくて」
みんなが言っている通り、僕のアーカイブの再生総回数は驚いたことに四億回再生を突破した。
コメント欄は、海外からのものも多く見れて世界的に大きくなっているのかな.........?
「じゃあ、今日はみんなから来たお便りボックスからきた質問を読んでいきまーす」
『やったー!!』
『待ってた!』
前世で言うところのマシュマロみたいなものだ。
「じゃあ、最初は.........どうしたら、青君と結婚できますか?かぁ.........ごめんね、今のところ誰とも結婚する気はないんだよね」
『そうなんだー』
『安心するような、寂しいような』
『複雑な感情』
「それに、前も言ったけれど彼女もいないしね」
今のところは、だけれど。
まぁそれに、僕に彼女ができてそれが露見すると大変なことになりかねないと数字が大きくなるにつれて思ったので、本当に今は作る気はないのだ。
「それじゃあ、次は..........青君はどうしてそんなに恰好いいんですか?って、こんなこと僕に読ませないでよ。恥ずかしいじゃん」
『可愛い』
『質問送ったやつマジでナイス』
『天使すぎ』
『可愛すぎて、吐きそう』
「吐かないでね?」
どんどんと質問をさばいていき、気付けばもう一時間半も経とうとしていた。
「もう、みんな夜遅いしこれくらいにしておこうかな」
『やだやだ。まだずっと見ていたい』
『お願い、後五分』
『お願いします』
『見ていたいよぉー』
すごい速さで流れていくコメント。
「しょうがないなぁ。あと十分ね?もうあとちょっとで十一時だから。明日仕事の人、学校の人とかもいるでしょ?ちゃんと行かなきゃだめだぞ?」
『はーい』
『分かりました!!』
『死んでも行きます』
「死なないでね?」
みんなの要望に応え、十分延長してから配信を閉じる。
そして、先日始めたtritterに今日の配信について書き込んでから閉じる。
適当にそのまま、書き込んだものに対する反応を見ていたとき、DMが来た。
その内容は..........
「夜分遅くに申し訳ありません。今度、お時間があるときでよろしいのでお話しをすることは可能でしょうか?」
大手配信者事務所からの連絡だった。
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