第15話
「ここも駄目だったか」
中にいた魔物を倒し、扉を開いたまま部屋を出てため息をつく。
やっと二階に続く階段を見つけられたと上がってきたら、廊下って言っていいんだろうか分らないが、上ってきた階段の倍くらいの幅はありそうな場所一杯に魔物が居て、その先に玉座の様な物が見えた。
数は大量にいるもののさっきの魔人の様な強い奴はいなそうで、城が崩れるかもと心配しつつ立て続けに五回アンナの奥義を放ち、最後に百合の奥義で瘴気を浄化した。
魔物を倒したついでに、床に点々と落ちている魔石や薬等を拾いながら、遮るものが無くなって見通しが良くなった廊下を歩いていくと、遠くに見えていた玉座に誰かが座った様に見えた。
「魔王か」
慌てて戦闘態勢に入りながら、念の為薬で生命力と魔力を回復する。
うっすら残る瘴気の向こう、少し高くなった玉座に確かに誰かが座っている。
「気がついていないのか?」
俺が警戒しながら近付いても、玉座に座る誰かはピクリとも動かない。
「どうする、躊躇わず行くか」
いつでも技が使える様に準備しながら、一気に玉座まで走るとすぐ傍まで近付き百合の、聖女の奥義を放った。
「やったか」
極めたといっても奥義の威力は俺が放てる最大の物ではない。動く気配が無い玉座を睨み、更に近付こうとしてそれがまやかしだったと気がついた。
「玉座が消えた」
座っていた奴が確かにいたのに、その姿がふわりと消え次に玉座が消えた。
残ったのはただの壁と、床の古ぼけた絨毯だけだった。
「さっきの像みたいにどこかに階段が隠されている筈なんだ」
玉座が消えた瞬間の何とも言えない気持ちを思いだし、舌打ちしながら次の扉をめざす。
広い廊下に並ぶ様にいくつもの扉があり、それを開いて中に入ると魔物が部屋一杯にいて戦闘が始める。何度も何度もそれを繰り返しているけれど次の階段は中々見つからなかった。
「魔物だけの部屋、魔人の部屋、扉をどれだけ開けたかもう覚えてないぞ」
今は壁だけになっている玉座のあった場所からさっきの階段の所まで戻りながら、扉を1つずつ開けている。一度入った部屋の扉は開けたままだし、残りの部屋の扉は閉まったままだから見落とししているわけじゃない。残りの部屋のどこかに、上に続く階段が隠されているんだろう。
「扉を開けなきゃ魔物は出てこないってのはありがたいけど、でもこれも結構キツいな」
技で安全地帯を作っても、魔人には破られてしまうから意味が無い。
何もいない廊下で、魔物の気配に警戒しながらすぐに飲み込める木の実を口に放り込み歩く、ずっと眠っていないし二階に上がってからは座ってすらいない。いると覚悟していても扉を開く度に緊張し、精神疲労は限界に近かった。
「あと何部屋だ。本当にこの中に階段があるのか」
部屋に入って魔物を退治して中を一通り確認する。魔物を退治した後は必ず百合の奥義で部屋の中を浄化しているから、俺が歩いてきた後は瘴気がかなり薄くなっている。
一階の像があったところの様に、階段が隠されている場所の瘴気だけ他よりも濃いのなら、そろそろそういう違いが見えてきても良いはずだった。
「魔人の魔石は全部で六つか。随分倒したな」
扉を開けた途端に奥義を放つから、攻撃を受けることは殆ど無くなった。攻撃を受けなければ当然生命力は減らないけど、その分強い技は放てなくなり魔人を倒すのは難しくなった。折角強い技を持っているのに、思う様に使えないってのはキツい。
「なんでも都合良くなんていかないか。気持ちを切り替えて次だ、次」
木の実を口に放り込み噛み砕く。エルフの里で貰ったこの木の実は数粒で一食分の栄養が摂取できるし、少しだけ精神力も回復する。精神力は睡眠でしか回復しないから、ちょっとありがたい。木の実の残りはあまりないけど、惜しんでいても仕方ないから次の食事で全部食べてしまおう。
「眠ってないから、なんか頭が上手く動いてない感じだもんなあ」
ぐっと伸びをした後、深呼吸をしてから扉を開く。
「おや、まだ生きていましたか。まさか彼らを全員倒してきたのでしょうか」
「彼らって」
部屋の中は窓も無く薄暗いけど、今まで見て来た部屋よりもなんとなく豪華な家具が置かれた部屋の中に誰かが立っていた。
「魔人ですよ」
「魔人なら、六回戦っただけだ」
「そうですか。階段の守りが一人、玉座の守りが五人、全員ですね」
穏やかな口調で唇の端を上げ一見笑っている様なのに、伝わってくるのは怒りだった。
背中に冷たい汗が伝う。怒りの気配に皮膚が粟立つ。
「六人の弔いは私が致しましょう。さあ、呪いをかけてあげましょうか、死んだ方がマシだと後悔する程に寸分刻みで体が切り刻まれていき、でも切り刻まれた傷はすぐに癒えて、痛みを感じたまままたすぐに切り刻まれていく。あなたの魔力が尽きるまでその呪いは延々と続く、そんな呪いは如何ですか。勿論魔力が切れない様に常に回復薬は使ってあげましょう」
にこりと笑って、魔人は右手を高く上げる。
「さあ、呪いを受けなさい」
「させるかっ!」
技が発動する前に、聖女の奥義を魔人に向かって放つ。
「うわあああああっ」
「くだらない呪いなんか、させるわけないだろっ」
立て続けにアンナの奥義も放ち、最後にハンスの奥義を放つ。
「お前は……勇者なのか」
「そんなのお前に関係ないだろ」
奥義を立て続けに喰らった魔人は、床に這いつくばりながら俺を睨み付け何かを呟き始めた。
「これで最後だ」
百合の奥義をもう一度魔人に向かって放つ。その刹那何かの攻撃を受けた。
「勇者でないまがい物の奥義で魔王様に勝てる筈はないが……念には念を、魔王様をお守りするために……」
「何だって」
「この城……城の中で一度でも攻撃を受けたら即死する。どんなに弱い魔物の攻撃でもただの一度の攻撃で……。魔王様、この虫けらをどうか潰してくださ……」
言葉の途中で魔人は息絶え、体が消えると同時に魔人の魔石だけが残った。
「攻撃を受けたら、死ぬ。例え弱い魔物の攻撃でも」
それははったりなのか、事実なのか。確かめるすべはない。
「攻撃を受けると死ぬ。だけど、受けなければ最大奥義は放てない」
魔人の魔石を拾い、部屋の中を確認すると壁に七つのくぼみが浮かび上がってきた。
「この大きさって」
試しに手にしていた魔人の魔石を、くぼみにはめ込んだ。
「同じ大きさ。それじゃあ」
マジックバッグから、残り六つの魔人の魔石も取り出し次々とはめていく。
ただのくぼみでしか無かったそこに、台座も無しに魔石がピタリとはまったまま落ちる事は無い。
「なにも変化しない?」
部屋は薄暗いまま、瘴気の濃さも変わらない。
何か意味がある筈なのに、他になにか必要なんだろうか。
首を傾げながら部屋の中を見渡していたら、遠くで何かが動く様な気配がした。
「外か」
扉を開き廊下に飛び出る。
魔物の姿は見えない。それどころか今まで開けてきた筈の扉もどこかに消えてしまっていた。
「空間が変わった?」
古い古い石造りの柱が何本も立つ場所に、いつの間に変わっていた。
濃い瘴気に囲まれて、遠くは確認出来なかった。
「お前は勇者ではないな」
「どこだっ」
ぐるりと辺りを見渡しながら、聖女の奥義を何度も放つ。
浄化されていく瘴気に、声の主がぼんやり見え始めた。
「我は魔王と呼ばれる者。この世の澱の集まりでもある」
「魔王。お前が魔王なのか」
声の主に向かって、聖女の奥義を放つ。
攻撃を受けられない今、最大威力の奥義は使えない。
ただ繰り返し奥義を放つしか無かった。
「聖の盾っ」
気休め程度かもしれないが、闇属性に強い盾を魔法で具現化する。体で攻撃を受けなければ、何とかなるのかもしれない。
そもそも、あの魔人のはったりかもしれない。
そう思っても、不安は消えない。
攻撃を受けなければ、最大威力の奥義を使うための条件が満たせない。
回復薬は山程あるのに、あっても無駄かもしれないなんて。
「その程度で我を倒そう等、甘いこと」
魔王避けもせず、聖女の奥義をその身に受ける。
一回、二回、三回、四回。何度放っても魔王はびくともしない。
「それがお前の能力の限界か、それでは我は倒せないぞ。赤子の爪先で反抗している様な者だ」
か、か、かと大きな笑い声が空間に響く。
赤子と言われて、屈辱で顔が朱に染まる。俺の努力が無駄だったのだと笑われた様で、悔しくなる。
「ほうら、もっと気合いを入れて、我の魔石は額と左胸。そこを狙ってみるのだ」
どこか楽しげに、大人が子供に何かを教える様に、魔王は額と左胸を指差しまた笑う。
「ふざけるなっ」
額に一度、左胸に一度。百合の奥義を放つ。
「まだまだっ」
額に一度、左胸に一度。今度はアンナの奥義を放つ。
「それで終わりか。勇者でないお前の限界は早いな」
「うるさいっ。これで終わりじゃない。俺はまだ終わりじゃ無い」
地団駄踏む子供みたいに癇癪を起こして、大人に反抗する子供みたいに叫び声を上げて。俺は杖を剣に持ち替え、ハンスの奥義を放つ。
「すべての奥義を使ってもこの程度。それが勇者でも聖女でもないお前の限界」
あっさりと攻撃を躱され、俺は呆然と魔王を見上げた。
「遊びは終わりだ。勇者でも聖女でもないお前にずっと付き合う程、我は気が長くはないのでな」
つまらなそうに魔王は息を吐くと、すっと片手を俺の前に向けた。
「儚い人の身で、単身ここまで来た事を称えて苦しまず逝かせてやろう」
禍々しい瘴気の塊、それが渦を巻きながら俺へと迫ってくる。
「己の力量を過信しやってきた、その愚かさを呪うがいい」
瘴気の渦が襲う。避けようとしたのに避けきれない。
「そん……」
命が消える。消えていく。
視界が揺れて、暗くなって、そうして……。
「なんだと」
何かがはじける気配がした。
「あれ、俺は」
死んでない。生きてる。じゃああの魔人の言葉は嘘だったのか。
「使えるっ。喰らえっ人真似聖なる魂への導きっ!!」
生きていると悟った瞬間頭に浮かんだ三つの奥義の名前の中から、すかさず百合の奥義を選んだ。
「うわああっ」
さっきまでの魔王とは違う叫び声を聞きながら、俺はマジックバッグから二種類の回復薬を取り出し、瞬時に生命力と魔力を回復する。
「やったか」
「……まだ力を隠していたか」
「さあ、戦う気になったか」
ぎゅっと両手で剣を握り、よろめく魔王の巨体を見上げた。
百合の奥義、俺の最大威力の聖女の奥義で瘴気が消えて、おぼろげだった魔王の姿がはっきりと見える様になった。
魔王は驚く程に大きかった。
歪んだまま天へと伸びる二本の角。毒蛇を思わせるようあ黒くうねる長い髪。濃い緑色の肌はところどころ鱗の様な物に覆われている。
高い天井に届きそうな程に大きなその体は、聖女の奥義を受け苦しんでいた。
「小癪な」
「勇者ではなくてもお前を倒せるんだよっ!」
強がりだと分っていても、なんとか虚勢を張って次の攻撃に備える。
さっき確かに俺は死んだはずなのに、あれは生命力が尽きた感覚だったのに。
それでも俺はまだ生きている。
魔人の話が本当だったのか分らない。
確かに俺は死んで、でも死なずに奥義を放てたのだ。
「勇者でもないくせに、生意気な口を」
苦しみながら魔王は、また俺に向け瘴気を放つ。
さっきよりも濃い瘴気が渦を巻き、また俺に襲いかかる。
「耐えてみせるっ」
通常の奥義では魔王には届かない。
魔人の話は嘘だったのだ、俺は死なない。俺は必ず魔王を倒す。
迫ってくる瘴気の渦は恐怖でしかなくて、一度受けた攻撃の衝撃を忘れるなんて無理で。
歯を食いしばろうとしてもカタカタと震え歯の根が合わないのを、叫ぶ事で誤魔化してから、ぎゅっと目をつぶり俺は再度攻撃を受けた。
「うわああああっ」
苦しい、苦しい、苦しいっ。
体が瘴気に蝕まれ、生命力が奪われていく。
「死ね。小僧。この世の澱を集めた瘴気に蝕まれ、儚い命の灯火を消すがいい」
魔王の声が遠くに聞こえる。
耐えようとするのに、膝から崩れ落ち、確かに残っていた筈の生命力が消えていく。
怖い、怖い、怖い。
苦しい、苦しい、苦しい。
瘴気の渦が俺の体を包み、骨の髄まで闇に包み、そうして俺は再び命を落とす。
もう俺は終わり、これで最後。そう悟ったその刹那、なにかがはじけた。
「なんだと」
その声は俺のものか、魔王のものだったのか。
互いが正気に戻る前に、再び輝きだした奥義の名前にすかさず俺は技を放った。
「人真似不死鳥の業火っ!!」
最初は聖女の奥義、次に魔法の勇者奥義。
リクリアーナのあの声が頭の中に響いた気がして、俺は迷わずアンナの奥義を選んだ。
「うわああああっ」
魔王の体が大きく傾ぐ。
魔王の衝撃につられた様に、城全体が大きく揺れて天井から大きな何かが落ちてきた。
「な、なんだっ」
がしゃんという衝撃と共に、床へと落ちたのは天井に吊されていたらしい灯りの魔道具だった。円形の輪に幾つも付けられた魔道具は、王都の城で見た事がある。
暗い筈の夜の闇を、その魔道具は昼の様に明るくするのだ。
「一度どころか二度までも……」
ここはやはり元は人間が住んでいた城なのかもしれない。
床に落ちた魔道具を見つめながらぼんやりと考えていた俺は、呻る様な魔王の声に慌てて回復薬を使い身構える。
「許さぬ。ただの人の身で我に牙をむくなどあってはならぬ」
「それでも俺は、勇者でも聖女でも無い俺は、あんたを倒す」
またあの攻撃を受けなければいけない。
剣を握り身構えながら、それでも震えが止まらない。
俺は確実に二度死んだ。だけど、なぜか生き返ったのだ。
生命力が攻撃に耐えきれなかったんじゃない。十分に残っていても、魔人の呪いで死んだんだ。
「もう許さない。お前ごときに倒されるわけにはいかぬ。我は魔王、この世の澱を集めてできた闇の王。闇の王が倒されるのは勇者の剣、ただそれだけ。ただの人であるお前に殺される我ではない」
次の攻撃に耐えられるのか、なぜ俺は二度死んで二度生き返った。
理由が分らない。それに、次も生き返るとは限らない。
「瘴気が浄化され、今は傷が癒えぬ。だがそれは一時の事。すぐに瘴気は集まる。すぐに我は元に戻る」
「なにが言いたいのかわかんねえな。ただの俺の剣で死ね、勇者でも何でもないただの俺の技で」
生き返らなかったら、次はもう耐えられなかったら。
不安で不安で不安で、でも逃げるわけにはいかなかった。
ハンス、アンナ、百合。
三人の顔を思い浮かべ、ただ恐怖に耐える。
魔王の手から放たれる瘴気が俺に襲い掛かるのを、ただ恐怖に震えながら耐えるしかない。
「うわああああああっ」
一度目よりも、二度目よりも、比べようも無い程の瘴気の渦が俺の体に襲い掛かる。
苦しさも、恐怖も、何もかもが凄すぎて正気を保つ事すら出来ない。
消えていく命。俺の生命力。あれだけ苦労して、あれだけ体も心も痛めつけて、そうして増やした魔力も生命力も魔王の瘴気の前ではひとたまりも無くて。
「最後だ。人の子よ」
魔王の声、だけど冷たくなった体は、何かがはじけた瞬間に再び熱を持ち始めた。
「喰らえっ!! 人真似聖剣の舞っ!!」
勇者の剣ではない。ドワーフの長がくれた俺の剣で、俺は剣の勇者の奥義を放つ。
「うわああああっ」
地鳴りと共に魔王の巨体は床へと崩れ落ち、その衝撃でパラパラと天井から何かの欠片が落ちてくる。
「はあ、はあ、はあ」
三度俺は生き返った。
三度目で俺は理由に気がついた。
生き返ったのは、魔人の呪いが俺に及ばなかったわけでもなく、俺の生命力が最後の踏ん張りを見せたわけでも無かった。
「何故お前は死なない……」
今までとは明らかに違う、魔王の弱々しい声。
だけどまだ終わりじゃないから、俺は警戒しながら次の技の準備をする。
「さあな」
二種類の回復薬の内、多分生命力の方は必要ない。
奥義を放った分の魔力を回復すればいいだけだと分っていても、マジックバッグから取り出した薬を二本とも飲んで全回復した。
「お前の力が弱かったんじゃないのか」
そんなわけないと分っているけど、本当の事など話したりはしない。
「そんな筈はない。我の攻撃は確かにお前の生命力を消した。お前は確かに死んで、だが生き返った」
「そう見えただけだ。死ぬのは魔王、お前だ」
生き返った理由が分って、だが奇跡は三度しか起きないと気がついて、俺はこれが最後だとハンスの奥義を放つ。
「聖剣の舞っ!」
「甘い!」
俺が奥義を放つのと、魔王の手から瘴気の渦が放たれたのは同時だった。
終わりだ。
俺の奥義は魔王に届いたのか分らない。だけど、俺は瘴気の渦から逃げられなかった。
ハンス、アンナ、百合。ごめんっ、俺はやっぱり役に立てなかった。魔王を討てずに終わってしまうみたいだよ。
死への恐怖が抑えられず、俺は目をつぶりただその瞬間を待った。
「聖なる魂への導きっ!!」
「不死鳥の業火!!」
「聖剣の舞!!」
何かが瘴気の渦を阻む気配がして、俺は恐る恐る瞼を開けた。
「ぐああああっ!」
見えたのは、崩れ落ちていく魔王の体。
大きなその体が、禍々しい瘴気そのものの真っ黒な体が、ぐずぐずと崩れ落ちていく。
「アル兄ちゃんっ!!」
「どうしてアルフォートさんがここに」
崩れて、小さな塵になって、そして消えていく魔王の姿。
その姿には目もくれず、三人が俺の元に駈けてくる。
「ハンス、アンナ、百合」
三人が生きている。
生きて俺の前に、俺の前で心配そうに、夢じゃない。
「生きてるよな。お前達も俺も」
「生きてる。俺もアンナも百合も、勿論アル兄ちゃんも!!」
三人に抱きつかれ、苦しいほどにしがみつかれながら、俺の意識は遠くなって行った。
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