第1話 10000/1(後編)


その言葉を受けて一人。また一人を姿を消していった。


しかし、一人抗った者が居た。


「アアン?ここは貸し切りとかやってねぇんだよ。アンタなんだよ?『コレクター』か?」


「おう、そうだ。俺がコレクターだ。だから、その面下げな」


店内に威圧感が充満する。


一人吐いてしまう程に強い圧。


只者ではない。直感的にそう感じ取れた。


しかし、彼はそれに気が付かないのか手を震えさせながらまだ反抗する。


「オメェ、少しは自分より人様を考えな。ここはお前等だけの世界じゃねぇ。お前等も含む楽しい世界なんだよ」


「そ、そうだ!突然やってきて貸し切りとかあんまりだ!コレクターだろうが、少しは我慢してくれよ!?」


そして周りが次々とフォローしだす。


ブーイングの嵐が店内の静寂を取り除いた。


しかし、その騒ぎも突然空中を舞った血液によって静寂へとすぐに後戻りすることになった。


殴ったのだ。コレクターが人を。


カウンター席へと頭をぶつけた彼は頭を掴まれ、ギチギチと鳴り始める自身の頭蓋骨に恐怖により失禁してしまった。


「オイ……てめぇ俺様に向かって舐めた態度を取りやがって!もう我慢の限界ダ!ブチコロシテヤル!!」


その言葉通りに握力は徐々に増していき、口から…鼻から…目から血が流れ始める。


そして……その先の光景は突然の乱入者によって掻き消された。


彼が血塗れで死ぬとゆう光景を掻き消したその存在は……


「……なんだ?てめぇ……」


肉を咥えた男だ……

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コレクターズ・ザ・マックス デルタイオン @min-0042

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