第47話 消されなかった動画

2022年6月1日


「おはよ。」

 今日もマメに挨拶から始まる私たちのLINE。

「おはよ。昔読んだ漫画でね、道歩いてたら黒人に絡まれて彼女がレイプされて、彼氏は腕掴まれてたけど恐くて助けれなくて、でも泣きながら勃起してた光景に興奮して、何度も想像してオナニーした。」

 朝っぱらから変態な会話をふった私。

「たぶんそれなんよね。。僕も勃起すると思う。

僕は借金取りのカタに嫁を差し出す動画とかで興奮してオナしてた。」

「人でなし。。その後悔も興奮に変わるんやわw」

「かなぁ。。だから僕はクズ人間。」

 そんなのわかってるけど。。

「あー。もうすぐ他の人に寝とられちゃうんだよー。」

「想像したら勃起した。もちろんするからにはセックス楽しむやろ?」

「気持ち良くなってくる。」

「カメラマンと4日セックスしたら7月ももちろんセックスするよね?我慢できん。店着いたらまず最初にシコる。。」

「すると思う。」

「当たり前よな。あの黒いやつ履いたままピストンされそう。」

「レイプされてきたらいいの?一緒に気持ち良くなって、もっとして!って言ってきたらいいんよね。あー。早くしたい。」

「やらし。。僕よりカメラマンとのセックスの方が楽しみやろ?」

「うん。早くヤキモチ妬かせたい。」

 彼より楽しみな事はないけど、早くヤキモチを妬かせたいのは本当。

「うう。少しだけ写真。。」

 うるさい。

「でも、あなたとー、愛し合いたい。明日も楽しみ。。濡れてきたわ。。」

「生理始まってる?」

「あー。下半身がうずく。入れてほしーよー。生理はまだ。」

「ピストンしたい。。。」

「したい。。出したら見せて。」

「あー。。チ○ポ入れさせてよ。」

 画像はすぐに送られてきた。

「いっちゃってるやん。ガマンできんかった?

やらし。。変態。」

「無理やった。。」

「ああ、したい。明日入れさせへんって言ったら気狂う?」

「フェラチオで抜いてもらって入れへんとこか?オ○コ見ながらシコる。乳首吸いながらシコる。」

「それ、意地悪?もっと浮気させようと思って?」

「明日入れさせへんとかゆーからやん。」

「気狂うか聞きたかっただけよ。」

「狂うよ。レイプしてでも入れる。」

「それ聞きたかったの!」

「犯されたい?」

「うん。」

「あー。ずっと我慢汁出てる。カメラマンとLINEしてる?」

「出すとこ動画で見たい。」

「我慢汁?」

「我慢汁じゃなくていくとこ。」

「じゃあカメラマンとどんなラインしてるか教えて。ヤキモチ妬いたらすぐ出てくるから。」

「見たいー。それで私もするから。」

「明日会うやんか。」

「あー。。やりたい。明日までに2回はいきたい。」

「カメラマンとは!!??全然答えてない!」

 すぐに答えないと彼は内緒事があるんじゃないかと不安になる。でも彼は興奮するとLINEのスピードが早くなる。たまにそれについていけなかったりする。

「エロい会話ちゃうけど?」

「でもLINEしてるんや。セックスするってなってからLINEの回数めっちゃ増えてそう。。。」

「ランチ、ここでいい?ってURL送ってきたぐらい。」

「ラブホが近くにありそう。。」

「遊園地が近くにあるw」

「車?」

「車あるけど、電車みたい。」

「ラブホあるの?」

「どこにでもあるよ。」

「行くやん。。。僕らの2人の最初のセックスの動画観る?」

 え?それ捨てたはずじゃ。。しかも急に話題変わりすぎ。

「まだあるの?それ。」

「もうセックスする雰囲気?」

「敢えてそういう会話ないけど。。」

「けど。。?」

「こないだも脱いだらやりたそうだったから、

会えばやりたい雰囲気になるのかも。最初のセックスのあるん?」

 疑うとこっちの話は後回し?それともスルー?

「ほんとはどこまでさせたん?」

「してない。」

「キスも?乳首は?」

「キスの前に乳首触られそうになって、ダメって言ったら抱きしめられてキスされそうになった。」

「やらし。」

「動画ちょうだい。何であるの?別れたら消すって言ってたよ?」

「消すつもりやってんけど。。。ごめん。」

 捨ててなかったのか。別れたのは2月なのに3カ月も置いてるなんておかしい。彼は歴代彼女とのセックス動画をコレクションしてるんじゃないだろうか。私も歴代残っていく事になるんじゃないか。


 きもちわる。

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