第45話 取り留めのない会話

「カメラマンは何て?」

「書いたやん。あの返事してない。しとくわ。」

「それの返事がどうなるかやね。」

「ゆっくり決めてくれたらいいよ。やって。」

「わかったってゆーといて。でもセックスはしても付き合うのは駄目。」

「わかった。って返事しといた。」

「カメラマンさんもうノリノリやね。」

「そんなに?って思った。。」

「会う日早まりそうやね。」

「やるためだけに?あ。4日少し会える?って。」

 力さんとデートの日。

「ほら。。やっぱり。」

「でも撮影するのは7月4日じゃないと無理って。1日欲しいって。」

「じゃあなんて?セックスは6月4日で撮影は7月4日でって?」

「そんなあからさまに言ってないけど、そーゆー事なんかな?」

「じゃあ、どこで会うん?っ聞けば?ホテル行くの?って。」

「あからさま過ぎない?その聞き方。」

 利用するのが人の友人だからといって無責任に言葉を発する彼にイラつきを覚える。

「そやなぁ。。少し会うってどうゆうこと?って。」

「ランチしよって。行けばいいの?」

「ランチだけならいいよって。」

「おっけー。店予約しとく。って。」

「ランチ後誘われたらどうするの?」

「なんで聞くの?行って欲しいんやろ?」

「うん。。。」

「ゴム持って帰ってくる。冷凍しとくから。」

「写真も少しお願い。」

「それは7月4日にして。わざわざ携帯で撮って。とか不自然すぎる。」

「わかった。。早まったなあ。。少なくともキスはするやろね。」

「キスしたら全部するわ。。」

「止まらんよね。」

「止めれるけど。。それが目的なのに止める必要ある?」

「多分セックスする事なるなぁ。」

「してくるって!」

「絶対に?」

 この期に及んで何を言い出すんだ。

「したいって言ってしもてるやん、さっき。それでやらない訳ないやん。」

「そやね。相手もヤれると思たから誘ったんやろうしな。」

「ヤリモクやと思われてないかな?」

「裸になって写真撮らせても1度目はさせてないやん。」

「15年やってないから、それはないか。。」

「あくまでお礼。」

「そんなお礼ないわ。安い体。」

「15年の付き合いかぁ。。絶対に取られて終わるよね。」

 それを選んだのはあなただ。どうせ既婚者のお遊びに過ぎない。私をおもちゃにしているだけ。

「あなたなら長い方にいく?」

 私より勿論、長い付き合いの奥さんを選ぶ?

「僕ならセフレより好きになった人と長く付き合いたい。でも女心はわからん。」

 何?そんなの当たり前でしょう。頭イカれ過ぎてズレてる。

「あなたの言うてることがわからん。」

「そう?」

「会ったばかりの彼女より、長く一緒にいる人を選ぶ?って話をしてるの。セフレと、好きになった人って例え何?そんなん好きになった人選ぶの当たり前やん。」

「でも長く時間過ごすほど気持ち傾いていくかも。」

「じゃあ私もカメラマンとそうなるのかな?」

「それが不安なのよ。」

 だったら止めろよ。

「不安なのお互い様やもん。」

「そやんね。もうカメラマンにぶっちゃけちゃえば?するならゴムもって来いよ!って。」

 やっぱり頭イカれてる。そのイカれた頭かち割ってやりたい気分。

「するならゴムってなに?ラブホ行ってゴムないとこなんてないでしょ。」

「あーほんまや。論理破綻してる。」

「頭疲れてる?考え過ぎて言ってる事ハチャメチャやで。」

「うん。興奮し過ぎてるかも。」

「ちょっと落ちつこうよ。」


「生理きそう。」

「4日?それ言えばいいやん。言っとくけど4日多分、生理やでって。」

「それ言ってどうするの?」

「4日生理やけどそれでもいいの?ってそれでええんちゃうかな?」

 だから、それ言ってどうするって話をしてるんだけど!

「ちょっと精液出して落ち着く。。」

「4日の話ばっか。2日の話何もないし。」

 2日は彼と会う日だ。寄りを戻してからゆっくり彼とデートしていない。平日ばかりなので、あまり時間が取れないからだ。ところが相変わらず彼は寝取られの話ばかりしている。彼と会うのに生理がきそうなのもイヤだ。

「ごめん。。。」

「生理くるかも。」

「あー2日に生理って事か。」

「他の人とやって欲しい話ばっかり。。私ら、ろくにセックスしてないのに。」

「1ついい?」

 彼はこういうのが多すぎる。

「1つだけ。」

「ゴム製のち○こみたいなやつあるやん?バイブやなくて。」

 何の話?

「うん。」

「あれで僕のアナル掘られたいかも。。。ホテル行った時でいいから。」

「いいけど。。今言うことかな?どう考えてもズレてるやん。」

「場違いかな?2人のセックスを掘り下げていきたいねん。そしたらさ、他にセフレが出来ても2人だけの世界があるから離れ難くなると思うねん。」

 彼は、不安なのか。。これだけ他の人に寝取らせようとしているくせに、不安なのか。。彼がしっかり勃ちさえすれば、離れ難くなるはずだけど、実は自信がないんだろう。だからといってペニスバンドを入れる行為が掘り下げていく事になるのだろうか。2人だけの世界を求めている事に関しては悪い気はしないが、やっぱりズレている。と私は感じた。

「あれは。。入れるとかなり痛いから、細いのから始めないと、アナルは気持ち良くならないと思う。始めからあんなん入れても痛いだけで、アナルセックスが嫌になるだけ。」

「詳しいね。何で?」

「調べた事あるから。」

「したことあるの?」

 調べたと言っているのに。

「既に調教されてるアナルにこぶし入れた事はある。」

「そんな人とつき合ってたん?」

「付き合ってない。」

「セフレ?」

「こぶし入れただけの関係。」

「ありえへん。。セックスした?」

 すぐ、セックスに結びつけようとする。

「セフレは作った事ない。」

「セックスしたの?」

「してないってば。」

「こぶし入れたのに?」

「うん。話違う方向にいってるよ?」

「友達?」

「違う。だからゆっくり始めないと。昔指入れられて痛かったって言ってたやん。」

「爪が痛かってん。でも、Rさんがした事あるなら2人だけの世界ではないね。」

「2人とも未経験じゃないとあかんの?」

「わからん。てか、2日はしない?生理でもする?」

「生理でもしたい。でもホテルがいい。久しぶりに思いっきり抱いて欲しい。」

「そやね。 そういえばホテルでしてないね。」

「そしたら4日も同じようにしてくるから。」

「生理やと嫌がられるかもよ。」

「さあ。長年やりたかったなら、それぐらい嫌じゃないかも。」

「聞けばいいやん。」

「また4日の話?」

「今思い出してるけど、あなたの誕生日から、ホテル行ってない気がする。」

「店で1回したよね?」

「店で3回。」

「そんなにしてるんや。」

「フェラ2回。5回ぐらい射精してる。」

「なら。。2日は途中で店閉めてホテル行く?」

「行く。」

「やらせて。」

「うん。しよ。」

「ハメ撮りもする。」

「わかった。」

「おやすみ。」

「おやすみ。」


 やっと終わった。なんて取り留めのない会話。

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