(三)-6

「あなたが彼を愛するのは別に問題ないの。でも彼はそれをもう受け入れないのよ。それでもいいの?」

「いいんです」

「彼に迫っても、追い払われるだけよ」

「わかってます。いつか通じます、この気持ちは。絶対に」

「だから、それがストーカーだって言ってんの!」

 私は思わず大声を上げてしまった。それだけではない。気づいたら立ち上がっていた。

 大声を上げ終わった次の瞬間、私は周囲の視線が私に集中していることに気づき、恥ずかしくなって、そっと座った。


(続く)

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