第2話 オーディション

「確かここだよな...」


東京にある大きなビルの目の前に着いた。

ビルに入り受付にオーディションに来たと伝えると案内してもらえた。

待機室と書かれた部屋に案内されると、そこには40人ぐらい人が椅子に座っているのが分かった。


部屋に入り20分くらいしたら、会社の人らしき人が入ってきて


『呼ばれたら、隣の部屋に入ってきて下さい』


そう言って部屋から出て行った。

それから、同じ部屋に居た人がどんどん呼ばれていき、ついに僕の順番になり、


『次の龍堂優也さん部屋に入って下さい』


そう言われて席を立ち、廊下を出て隣の部屋の前に来た。


「コンコン」

「失礼します」


そう言って僕は部屋に入ると、まだ30代後半ぐらいの男の人が3人座って待っていた。

名前を言って席に座り面接が始まった。


『何故我社を選んだのですか?』


「僕は御社の所属Vtuberの高嶺一花さんが好きで一緒に仕事をしたいと思ったからです。」


『ありがとうございます』


『次にVtuberになりたいと思った経緯を教えてください。』


「昔からゲームが好きだったので、それを生かせる仕事につけたらなと思ったからです。」


『分かりました。』


『次に声が綺麗ですね、前職は声に纏わる仕事をしていたんですか?』


「はい、前職は声優を4年程していました。」


この他にも沢山質問されたが、緊張していてこの後の質問はあまり覚えてない。


そんなこんなで、緊張していた面接は終わった。

結果は1週間後にメールで来るらしい。


僕は部屋を出て家に帰ろうとしたが道が分からず、会社の中で迷子になった。


そんな時に前から綺麗なお姉さんが歩いて来て、


『大丈夫ですか?』


と聞いてきた。

困った顔で、僕は咄嗟に


「迷子になったので、道教えてくれませんか?」


と尋ねた。

何故かぎこちないお姉さんに連れられて会社の外に出ることに成功した。


出る時に何度も感謝したら、何故かお姉さんは顔を赤くしてた。

熱があるのだろうか?


そんな事を考えながら帰路についた。



____________________


「さようなら...」


『あ、うん、さよなら』


優也の背中を見送るお姉さん。


『あ~あの子可愛かったな///オーディションに来てた子かな?あへへ///一緒に仕事出来ないかな///』


優也はこの事件から歯車が動き出したことを知るよしも無かった。





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目をうるうるさせながら➞困った顔で

に変えました。意見ありがとうございます。


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