第8話 ヨムカク親子の日常②
◆百鬼夜行シリーズ(京極堂シリーズ)◆
――ある雨の日のリビングにて
◆息子Y(以下Y)「おお!その厚さは京極先生の本?」
◇母T(以下T)「当たり〜!久々に、わたしが百鬼夜行シリーズで一番好きな『
◆Y「ああ、『
◇T「ふむふむ、それもわかる。京極夏彦作品では巷説百物語シリーズもあるし好きやけど、やっぱり百鬼夜行シリーズは印象深いよね。最初に『
◆Y「うんうん、そうきたか!っていうね」
◇T「これが京極夏彦デビュー作っていうんやもん、凄いよねぇ」
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◆百鬼夜行シリーズ◆
(長編)
(長編)
(長編)
(長編)
(長編)
(長編) 塗仏の宴 宴の支度
(長編) 塗仏の宴 宴の始末
(長編)
(長編)
(連作小説集) 百鬼夜行――陰
(連作小説集) 百器徒然袋――雨
(連作小説集) 今昔続百鬼――雲
(連作小説集) 百器徒然袋――風
(連作小説集) 百鬼夜行――陽
(長編) 今昔百鬼拾遺 鬼
(長編) 今昔百鬼拾遺 河童
(長編) 今昔百鬼拾遺 天狗
(連作小説集) 今昔百鬼拾遺 月
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◆息子Y(以下Y)「それぞれの題名からもう惹き込まれるわ」
◇母T(以下T)「そして、京極夏彦といえば
◆Y「うんうん、これが苦手っていう人もおるやろうけど、ファンにとっては、これを読むのがまた楽しいんよね」
◇T「
◇T「それと、深いなぁと思う台詞も多いんよね」
◇T「魍魎の匣での『幸せになることは簡単なことなんだ』『人を辞めてしまえばいいのさ』っていう京極堂の台詞は、幸せとは?そして人として生きるということの意味を問いかけられとる気がするね」
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「この世には不思議なことなどなにも無いのだよ、関口君」
――
◇◇◇
「それはそうだろうよ。幸せになることは簡単なことなんだ」
京極堂が遠くを見た。
「人を辞めてしまえばいいのさ」
捻くれた奴だ。ならば、一番幸福から遠いのは君だ。そして、私だ。
――「
◇◇◇
「あなたが――蜘蛛だったのですね」
――「
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◆Y「絡新婦の理での冒頭、情景描写が美しくて、最後まで読んでから、もう一度、この場面に戻ってきたくなるんよね」
◇T「やねぇ、そうしてこの『あなたが――』の台詞を改めて読むと、一段と鮮烈に情景が浮かんでくるんよねぇ」
そういえば、京極先生が水木しげる先生の弟子を自称し、水木先生も認めていたのは、あまりに有名な話。
(それから、それぞれ思いに浸る二人)
雨は降り続いていて、頁をめくる音とともに、夜はふけていく🌃
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