第3話 勇者候補

ーー   ある勇者候補 1



グリンランド王国に一人の男がいた。


男はダンジョンを攻略したパティーメンバーの一人で、名をガザン=トータル 25歳でA

ランクパティーの前衛だ。


ステータスは


ガザン=トータル  25歳   男   人族   レベル 75


HP 5500 MP 600

スキル

   剣術5 体術5 身体強化5 生活魔法  狂乱


で、装備には黒龍の鱗で作った鎧と黒魔剣を持っている。


装備によるレベルの向上は+50ほど、120オーバーのレベル相当となりこの世界では十分に勇者クラスに相当するが、レベル400にはほど遠い。


「教会はレベルを最低でも倍にしろと言うが、ドラゴンを単独で倒せとでも言うのか」

とぼやきながら、教会で言い渡された話を思い起こしていた。


                ◇


ガザンが王都の教会に呼ばれたのは、ギルドからの個人宛の緊急依頼とでも言うの

「俺だけに依頼?何だろう、取り敢えず行ってくる。」

とパティーメンバーに伝えて教会に向かった。


教会に着くとすぐに司祭が現れ、

「女神からの神託により勇者候補である、貴方に依頼を伝えます。」

と言う言葉から話は始まった。



「魔王が誕生しました。しかも今度の魔王は歴史上最強の魔王で、一人の勇者ではまず勝てないそうです。

そこで女神様は、複数の勇者候補に次の使命を与えられました。

レベルを可能であれば400に、無理でもその半分以上にするようにと。」

そこで司祭はガザンを見て


「女神の使命を受けるのであれば、加護を与え限界突破のスキルを与えるそうです。冒険者ガザンどうしますか?」

の言葉にガザンは、


「冒険者になったからには、俺は世界一強い男が目標だ。魔王でも何でも敵に問題はない受けてやろう。」

と力強く答え、祈りの間で加護を得たのだった。






「しかしレベル400か。パティーメンバーと相談して本当にドラゴン退治をするか、でもどこにドラゴンを。」


そう考えながらガザンが思いついたのが、西の剣山を超えた先にあると言う竜の巣だ。

「あそこならレベルの低いドラゴンからいると聞く、少しずつ上げていくしかないだろう。」

と独り言を言うのであった。



拠点に帰りその話をパティーに伝えると、リーダーの「鉄壁のジン」が

「面白そうだ、ドラゴンスレイヤー良いじゃないか。」

と賛成してくれ、それから旅の準備を始めた。





ーー   ある勇者候補2




ビースト獣人国にて一人の男が、女神から直接加護をもらっていた。


「お前はこれからレベルを上げるだけあげて、魔王に挑みなさい。お前一人ということは言いません、この世界中に勇者候補を選択しています。力を合わせて魔王を倒せのです。」


という神託に男は、

「俺が勇者、レベルはどこまで上げれば良いのですか?」

と聞くと


「出来れば・・400です。努力を望みますがそれに相応しいスキルを与えましょう。」


という声と共に身体に力が漲る始めた。

「それでは悲願成就を待っています。」


という声で女神の存在は消え去った。



残された男は、身に付いた力を試す様に魔物の群れに挑みかかった。


1時間後魔物を殲滅した男は、

「ここまでの力をいただいたのか!しかしこれでは届かぬ。・・ドラゴンを倒すしか手はないか。」


と呟くと一人歩き出した。


男は、名をカミル 18歳の虎の獣人。現在のレベルは、130であった。





              ◇



このように女神は、教会を通じてまたは自ら勇者候補に神託を下ろし、邪神の加護を持つ魔王に対抗しようと準備し始めた。


勇者候補は、11人。


これからドラドンにとっては、受難の時となる。

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邪神の加護を受け魔王に。 モンド @mondo823071

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